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エリス・ピーターズの「修道士カドフェル第13巻 代価はバラ一輪」を読んだ感想とあらすじ

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覚書/感想/コメント

スティーブン王は囚われの身から解放されたが、病に倒れてしまった。

病は重く、噂はイングランド中を駆けめぐったが、何とか持ち直した。

宿敵のモードはこの噂の真相を知ろうと、待機していたが、もくろみがはずれた形になっていた。状況は依然として一進一退だった。

カドフェルのもとを旅だった助手達。ジョン、マーク、オズウィン。だが今年は助手が来ない。

本来は助手が必要な時期にさしかかっているのだが、その矢先に事件が起きてしまう。

だが、事件のあった期間は短い。この後の物語では助手を得ることであろう。

さて、亡くなったアダム神父の後任として、前作でエイルノスが教区司祭となったが、不幸にもエイルノスは殺されてしまい、また教区司祭は空いたままである。このことを本書の最後で思い出させてくれた。

内容/あらすじ/ネタバレ

シュルーズベリ修道院は、聖ウィニフレッドの移葬祭の日にパール夫人に一輪のバラを代価として送ることになっていた。

それは、パール夫人が彼女の持ち物であった家を修道院に寄贈した時の取り決めだったのだ。

このパール夫人にバラを送り届ける役目はエルーリック修道士が行うことになっていたが、彼はパール夫人に思慕しており、そのことが彼を苦しめていた。エルーリックは修道院長に役目を免除してもらえるように懇願した。願いは聞き届けられた。

パール夫人の元の持ち家は現在ニールという青銅細工師が借受けている。

そのニールがバラの咲いている庭に行ってみたところ、若い修道士が倒れているのを見つけた。

倒れていたのはエルーリックだった。そして、彼は既に死んでいた。争った形跡から、殺されたことが分かった。

エルーリックはなぜバラに庭に現れたのか?そして、誰に殺されたのか?

カドフェルがその疑問と格闘している矢先に、今度はパール夫人が行方不明になってしまう。

攫われたようである。エルーリックを殺した犯人と、パール夫人を攫った人間とは同じなのか?そして、犯人の狙いとは一体何なのか?

本書について

エリス・ピーターズ
代価はバラ一輪
光文社文庫 約315頁
12世紀イギリス

登場人物

カドフェル…修道士
ラドルファス…修道院長
ロバート……副修道院長
エルーリック…修道士
マグダレン…修道女
ジュディス・パール…服地屋
マイルズ・コリアー…ジュディスの従弟
バートレッド…織り職人
ゴッドフリー・フラー…縮絨職人
ヴィヴィアン・ハインド…羊毛商人の息子
ニール…青銅細工師
ヒュー・ベリンガー…州執行長官