覚書/感想/コメント
「剣客商売」で登場する料理を料理人・近藤文夫が再現した一冊。季節ごとにわけて一食分ずつ掲載されており、全面オールカラーなため、見るからにおいしそうで食欲がそそられることは間違いない。
簡単なレシピも載っているので、挑戦してみるのも良いかもしれない。駄目そうだったら、食べに出かけるのみ。
また、本書を脇にして「剣客商売」を読み、食べ物が出た都度参照すれば、格別の読み方が出来るのではないだろうか。
最期に収録されている〔剣客商売〕料理帖は良くできている。
ピックアップ
春
「蛤」
鮒飯。鮒を食したことはない。川魚であり、今ひとつ気が乗らない。だが、臭みも抜けると言うし、機会があったら一度食しても良いかもしれない。
「鯛」
ぼらの山椒味噌付け焼き。以前に大量に川を遡上したことでニュースになったことを思い出した。うーん、今ひとつ食いたいとは思わない。
「鯰」
鯰のすっぽん煮。酒をたっぷり入れて煮る料理をすっぽん煮というそうである。てっきり文字通りのことを指すのかと思っていた。
「筍」
筍の茹で方は参考になるだろう。
夏
「鯉」
なんか、えらく川魚が多く登場する。気がつかなかったが、剣客商売にそれだけ多く登場していたということだろう。
「鮎」
あわびの蒸し味噌和え。とにかく旨そうである。生唾が出てきた…
秋
「栗」
鯛のしんじょ。これも…旨そうである。
冬
「牡蠣」
池波正太郎は河豚より牡蠣が好みだったようだ。それも鍋や牡蠣飯、牡蠣雑炊といったようなものが。
本書について
池波正太郎
剣客商売 庖丁ごよみ
料理=近藤文夫
書かれた時期:-
1998年4月刊行
新潮文庫 約一九〇頁
目次
春
白魚
烏賊
蛤
鯛
鯰
筍
夏
鯉
鰹
鮎
鰻
茄子
鱸
軍鶏
秋
松茸
沙魚
栗
冬
牡蠣
鴨
蕪
寒鮒
甘鯛
大根
猪
好事福盧
カウンターの向こう側の先生
〔剣客商売〕料理帖
「庖丁ごよみ」料理索引