略歴
(1923-1996) 司馬遼太郎。作家。大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語科卒業。
- 1956年「ペルシャの幻術師」で第8回講談倶楽部賞。
- 1960年「梟の城」で第42回直木三十五賞。
- 1966年「竜馬がゆく」「国盗り物語」で第14回菊池寛賞。
- 1967年大阪芸術賞、「殉死」で毎日芸術賞。
- 1968年「歴史を紀行する」で第30回文藝春秋読者賞。
- 1972年「世に棲む日々」を中心にした作家活動で第6回吉川英治文学賞。
- 1976年「空海の風景」などで第32回日本芸術院恩賜賞。
- 1981年「ひとびとの跫音」で第33回読売文学賞小説賞。
- 1982年朝日賞。
- 1985年放送文化賞、「街道をゆく 南蛮のみち」で第16回日本文学大賞学芸部門。
- 1986年「ロシアについて」で第38回読売文学賞随筆紀行賞。
- 1988年第14回明治村賞、「韃靼疾風録」で第15回大佛次郎賞。
- 1991年文化功労者、日本芸術院会員となる。
- 1993年文化勲章。
- 1996年東大阪市名誉市民、第1回井原西鶴賞、従三位・銀杯一組を没時追賜
作品について
歴史小説における司馬遼太郎の評価は不要でしょう。
最も偉大な歴史小説作家であり、時代小説作家でした。
俗っぽい話ですが、全作品の単行本と文庫本の発行部数合計が1億冊を超える作家は、歴史小説作家、時代小説作家に限らず、今後登場しないでしょう。まさに、国民的作家です。
司馬遼太郎に池波正太郎と藤沢周平をあわせて「一平二太郎」と呼ぶ人もいます。
司馬遼太郎の作品には戦国時代を扱った小説が多数ありますが、その真骨頂は幕末・明治を扱った作品群であり、エッセイや評論であると思います。
この幕末・明治を描いた多数の作品の中で、「竜馬がゆく」「翔ぶが如く」「坂の上の雲」という大作が上手いこと順番で並ぶので、この三作品を中心に読むのがいいのではないでしょうか。
そして、それぞれの作品の中で登場する人物で、強く興味を惹き、かつ司馬遼太郎が他の作品で描いている人物がいたら、その該当作品を読むというのも読み方の一つだと思います。
また、エッセイや評論においては、「街道をゆく」と「この国のかたち」が面白いのではないかと思います。
映画化された作品
1999年映画「梟の城」
作品一覧
私が把握している司馬遼太郎の作品一覧です。
注1)作品によってはダブっているもの(出版社の変更にともなう題名の変更など)もあるとは思いますが、確認が取れたものから順次修正を加えてゆく予定です。
注2)漏れている作品もあるとは思いますがご容赦下さい。なお、漏れている作品についてご教示頂けるとと幸いです。
小説
- 梟の城
- 上方武士道
- 風神の門
- 新選組血風録
- 人斬り以蔵
- 尻啖え孫市
- 北斗の人
- 関ヶ原
- 豊臣家の人々
- 歳月
- 王城の護衛者
- 国盗り物語
- 燃えよ剣
- 俄ー浪華遊侠伝 全2冊
- 妖怪
- 新史 太閤記
- 言い触らし団右衛門
- 最後の将軍-徳川慶喜
- 十一番目の志士
- 世に棲む日日
- 酔って候
- 峠
- 竜馬がゆく 1巻、2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻、8巻
- 功名が辻
- 故郷忘じがたく候
- 花神
- 城塞
- 幕末
- 夏草の賦
- 義経
- 果心居士の幻術
- 空海の風景
- 坂の上の雲 1巻、2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻、8巻
- 播磨灘物語
- 殉死
- 馬上少年過ぐ
- 覇王の家
- 翔ぶが如く
- 木曜島の夜会
- 花の館・鬼灯
- おれは権現
- 真説宮本武蔵
- ひとびとの跫音
- 風の武士
- 胡蝶の夢
- 一夜官女
- 項羽と劉邦
- 戦雲の夢
- 軍師二人
- 大坂侍
- 最後の伊賀者
- 菜の花の沖
- 箱根の坂
- アームストロング砲
- 韃靼疾風録
- 花咲ける上方武士道
- 宮本武蔵
- ペルシャの幻術師
- 城をとる話
- 大盗禅師
- 侍はこわい
- 戦国の女たち
- 戦国の忍び
- 花妖譚
街道をゆく
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エッセー
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- 二十世紀末の闇と光 司馬遼太郎歴史歓談
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- 対談 天下大乱を生きる
- 司馬遼太郎対話選集 全10冊
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- 司馬遼太郎と城を歩く
- 司馬遼太郎 歴史のなかの邂逅 全8冊