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海音寺潮五郎の「平将門」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

平将門の乱は、藤原純友の反乱と合わせて「承平天慶の乱」と称される。平将門の乱は、藤原純友の反乱の時期的に近く、伝説として平将門と藤原純友が比叡山で共同謀議して起こしたものだと言われてきている。真実は不明だが、本書は共同謀議説を採用していない。

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乙川優三郎「武家用心集」の感想とあらすじは?

淡々とした情景描写と、静謐なたたずまいを感じさせる文章と構成。秀逸の短編集だと思う。「しずれの音」は老母の介護を巡る兄妹の問題を描いている。最後の数ページは、感動的である。本当に涙が出そうになるシーンである。
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佐藤雅美の「半次捕物控 第4巻 疑惑」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント前回登場した蟋蟀小三郎。その蟋蟀小三郎とお志摩の関係がとても怪しく思えてしまう半次。思いあたる節が沢山あるだけに、気が気でない。そんな、蟋蟀小三郎は半次にとって疫病神のような存在。だが、その蟋蟀小三郎は本作では半次に金儲...
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海道龍一朗「真剣 新陰流を創った男、上泉伊勢守信綱」の感想とあらすじは?

男子たるもの、この「真剣」を読まずして、血湧き肉踊ることなかれ!上泉伊勢守信綱と宝蔵院覚禅房胤榮の二人の素晴らしく格好良い。これぞ漢の生き様!上泉伊勢守信綱とは違う人生を歩みつつも、同じものをもとめる宝蔵院覚禅房胤榮という漢の生き様は本書に書かれている。
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山本一力の「深川黄表紙掛取り帖」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント「損料屋喜八郎始末控え」の面白さが甦った感じの作品である。今度は四人の仲間達が活躍し、ライバル的存在(もちろん格は違うのだが)として紀伊国屋文左衛門が登場している。一方、大田屋精六・由之助親子の強欲ぶりは憎まれ役として最...
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藤沢周平「風の果て」の感想とあらすじは?

片貝道場の同期五人の辿る数奇な運命。ある者は非業の死を遂げ、ある者は友を斬り運命を変えてしまう。ある者は友と政敵同士になり、権力闘争に巻き込まれていく。そして、ある者は平凡な人生を送る。
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藤沢周平「霧の果て 神谷玄次郎捕物控」の感想とあらすじは?

藤沢周平作品のなかで、最もハードボイルドな作品である。藤沢周平が海外の推理小説を好んでいたことはよく知られていることである。この作品は、その影響がとても強く出ているといえる。
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藤沢周平の「海鳴り」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

老境にさしかかってから見える小さな希望が、この作品にはある。だが、それでも、この作品からは老境の悲哀が消え去ることはない。だからこそ、素晴らしい作品であると思う。

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井上靖の「後白河院」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

源頼朝をして「日本国第一の大天狗」と言わしめた後白河法皇。公家が支配する時代から武家が支配する時代の変革期にあって、権謀術数の限りを尽くした政治家であった。
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井上靖「天平の甍」のあらすじと感想は?

奈良時代、海外に留学することは、まさに命がけでした。国としての日本が払ってきた犠牲は、国を担うはずの優秀な留学生の命と留学僧の頭脳であり、船を操っていた船員達の命でした。本作品の主人公・普照と同僚の栄叡が成し遂げた偉業は、歴史に名を残すにふさわしいものです。
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藤沢周平の「闇の傀儡師」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

八嶽党という謎の徒党を巡る伝奇小説。八嶽党とは寛永のむかしに自裁した駿河大納言忠長の一族であるという。ことあるごとに徳川将軍家の座を狙ってきた謎の徒党である。
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藤沢周平「よろずや平四郎活人剣」の感想とあらすじは?

神名平四郎が生活のために始めた仲裁屋。商売繁盛というわけにはいかないが、それなりに人が仲裁を頼みに来る。大名家の江戸留守居役、大店の商人や裏店の人間まで様々である。
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酒見賢一の「墨攻」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作)(面白い!)

物語の始まりは墨子と公輸盤との論戦から始まる。この論戦で語られることが、物語の最後で効いてくる重要な伏線となっている。さて、墨子は謎に包まれている思想家である。そして、その集団も謎に包まれたままである。
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酒見賢一「後宮小説」の感想とあらすじは?

第1回ファンタジーノベル大賞受賞作。新設の賞であるにも関わらず、大賞受賞作がいきなりレベルが高く、これ以後の受賞作選定にあたりとても良い指標となっている作品である。

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佐藤賢一「双頭の鷲」の感想とあらすじは?

本書の主人公ベルトラン・デュ・ゲクランはイギリス軍に大幅に勝ち越している。そして、追い出すことにすら成功しているのだ。まさに軍事の天才である。

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佐藤賢一の「王妃の離婚」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

エンターテインメント性に優れかつ文学的な香りもする作品である。本書は中世フランスの裁判を扱った作品。教会が行う裁判であるため、宗教裁判といってもよいのだが、その実は離婚裁判である。

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池波正太郎の「火の国の城」(忍者もの7)を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

一連の忍者ものも本書で終了となる。本書では懐かしの於蝶が再登場し、また丹波大介も登場する。当然この二人が中心となって物語が進む。丹波大介は壮年の忍びとして脂がのってきたところであり、於蝶は半分伝説と化している老忍びであるところが本書にアクセントを加えている。

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池波正太郎の「忍者丹波大介」(忍者もの5)を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

豊臣秀吉が没してから、関ヶ原の戦いまでが本書の舞台である。話の視点は常に徳川家康とは反対の立場から描かれている。石田三成の家臣・島左近や真田昌幸・幸村親子の視点からというようにである。

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池波正太郎の「忍びの旗」(忍者もの4)を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

北条早雲に始まる北条家が、豊臣秀吉によって滅ぼされる小田原攻めを舞台にしている。この北条家を豊臣秀吉が征伐する要因になったのが、北条家による真田昌幸の領する名胡桃城攻撃である。

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池波正太郎の「忍びの風」(忍者もの3)を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント「蝶の戦記」で後半のクライマックスとなる姉川の血戦から物語が始まります。今回の主人公は二人。一人は甲賀・伴忍びの井笠半四郎。もう一人は甲賀・杉谷忍びのお蝶。姉川の血戦でほとんどの杉谷忍びが死んでしまいました。この物語では...