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池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安 第2巻 梅安蟻地獄」の感想とあらすじは?

シリーズ第二弾です。本作で、梅安と彦次郎と並ぶもう1人の重要な人物・小杉十五郎が登場します。最初の出会い方が強烈です。梅安は間違われて小杉十五郎に襲われそうになるのです。たまったものではありません。しかし、その後、小杉十五郎と梅安・彦次郎の...
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塩野七生「黄金のローマ 法王庁殺人事件」の感想とあらすじは?

マルコ・ダンドロを主人公とするシリーズ第三弾。舞台はローマへと移ります。ヴェネツィアが緋色で、フィレンツェが銀色、そしてローマは金色と題されたこのシリーズ。言い得て妙と思える程、都市の印象を色でうまく表現していると思います。このシリーズの魅...
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塩野七生「銀色のフィレンツェ メディチ家殺人事件」の感想とあらすじは?

今度の舞台はフィレンツェです。マルコの口を通して語られますが、ヴェネツィアとフィレンツェを比較した場合、その政治体制もさることながら、美に対する意識の差が顕著なのも特徴的です。フィレンツェの持つ美に対する意識の高さは、この時代突出していたか...
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塩野七生「緋色のヴェネツィア 聖マルコ殺人事件」の感想とあらすじは?

ルネサンス歴史絵巻三部作の一作目です。三作を通じて、マルコ・ダンドロとオリンピアが登場します。内容ではオリンピアに触れませんでしたが、重要な登場人物です。このオリンピアが一体何者なのかは本書で確認ください。覚書/感想/コメント本書は、外交サ...
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佐藤雅美「槍持ち佐五平の首」の感想とあらすじは?

実際にあった事件を扱った短編集。人間は頑固、見栄、強欲、名誉といった、あらゆる煩悩から解放されない生き物なのでしょうが、この短編集に収められた話は、そうした煩悩がもたらす結果が禄なものではないことを如実に物語っており、面白いです。内容/あら...
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池波正太郎「男振」の感想とあらすじは?

池波正太郎が考える「男振」とは、堀源太郎のような生き方にあるのだろう。堀源太郎の生き方の清々しく、読後感が爽やかな傑作である。あとがきで池波正太郎が二人のモデルがいることを明かしている。
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池波正太郎「闇の狩人」の感想とあらすじは?

仕掛人の世界と盗賊の世界。本書はある意味「鬼平犯科帳」の盗賊の世界と「仕掛人・藤枝梅安」の香具師の世界を同時に楽しめる、かなりおいしい作品である。

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池波正太郎「剣の天地」の感想とあらすじは?

一城の主でありながら兵法を極めた武人でもあった伊勢守。一城の主としては、北条氏康とも戦い、武田信玄とも戦っている。このあたりの活躍は上州一本槍と呼ばれるほどの活躍をみせ、本書の見せ場の一つでもある。もう一つの見せ場は、剣豪としての見せ場であろう。物語の早い段階で、最後まで因縁のある十河九郎兵衛高種を登場させている。
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佐藤雅美「八州廻り桑山十兵衛 第3巻 劇盗二代目日本左衛門」の感想とあらすじは?

本作も連作短編。いつものように最後まで柱となる話があります。一つは組合村の問題。悪党者を江戸に送るためには小さな村単位では費用がかさみすぎます。この問題を解決するために組合村という構想を十兵衛は組頭の真田九右衛門に提言するのですが、これがど...
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佐藤雅美「八州廻り桑山十兵衛 第2巻 殺された道案内」の感想とあらすじは?

今回は木崎と忍を舞台にした連作短編です。木崎では伊勢崎屋源兵衛とそめを巡る話が始まり、本書の最後まで続きます。また、忍では初枝と十兵衛を巡る話が始まり、本書の最後まで続きます。さらには、幕末・北辰一刀流で名をはせた千葉周作を巡る話が本書の最...
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佐藤雅美「八州廻り桑山十兵衛 第1巻」の感想とあらすじは?

連作短編となっており、それぞれに独立した話になっていますが、それとは別に桑山十兵衛の娘八重を巡る話が続いています。八州廻りは正月以外は江戸を離れていることが多いため、十月以外の月に生まれる子は、本人の子供でない可能性が高くなります。八重はそ...
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佐藤雅美「恵比寿屋喜兵衛手控え」の感想とあらすじは?

江戸時代の裁判制度のうち、現代の民事裁判に相当する裁判を題材にしている。この民事裁判に相当する訴訟に挑む際、公事宿を根城にして訴訟に挑むことになる。この公事宿の主人が恵比寿屋喜兵衛である。
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エリス・ピーターズ「修道士カドフェル第11巻 秘跡」の感想とあらすじは?

行方不明になってしまった修道女になっているはずのジュリアン・クルース。彼女の失踪を巡っての物語です。どんでん返しのある展開になっていますので、どのように展開するかは本書を読んで確認してください。カドフェルがどの時点で真相を知ったのかも、見所...
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エリス・ピーターズ「修道士カドフェル第10巻 憎しみの巡礼」の感想とあらすじは?

第1巻でカドフェルが登場し、事件を解決したときの「聖ウィニフレッド」が再登場します。このときの事件のあらましは、第1巻に譲りますが、その後これまで、シュルーズベリ修道院では聖ウィニフレッドのもたらす奇蹟が現れませんでした。カドフェルは真相を...
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エリス・ピーターズ「修道士カドフェル第8巻 悪魔の見習い修道士」の感想とあらすじは?

本シリーズの根底には、イングランド王位僭称者スティーブンと女帝モードの争いがあります。今回の事件は、このことが大きく係わっています。どのように本書の中で係わっているのでしょうか。本書では、かつてカドフェルの助手だったマークが久々に登場します...
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藤沢周平「秘太刀馬の骨」の感想とあらすじは?

単純に時代小説というよりは、時代ミステリーといった方がよい作品。石橋銀治郎を探偵とすると、主人公の浅沼半十郎は探偵助手で、その探偵助手から見た小説。
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池波正太郎「雲霧仁左衛門」の感想とあらすじは?

池波正太郎の火付盗賊改方というと「鬼平犯科帳」があまりにも有名すぎますので、本書は霞んでしまう面がありますが、「鬼平犯科帳」とは異なり、長編の面白さを十分に堪能できる時代小説であり、短編の「鬼平犯科帳」とは違う魅力にあふれた作品です。
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藤沢周平「三屋清左衛門残日録」の感想とあらすじは?

「蝉しぐれ」と甲乙つけがたい名作である。連作という形を取っているが、全体を通じての話の流れがある。さて、「三屋清左衛門残日録」では老年というわけではないが、仕事を引退した者の悲哀と希望がうまく画かれている。
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藤沢周平「蝉しぐれ」の感想とあらすじは?

藤沢周平の長編時代小説です。時代小説のなかでも筆頭にあげられる名著の一冊です。幼い日の淡い恋心を題材にしつつ、藩の権力闘争に翻弄される主人公の物語が一つの骨格にあります。
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北原亞以子「恋忘れ草」の感想とあらすじは?

直木賞授賞の記者会見で、「江戸のキャリアウーマンを書いたのです」と語っている通り、恋忘れ草の主人公は皆女性で、それぞれが手に職をもっている。