作家あ行 井上祐美子の「臨安水滸伝」を読んだ感想とあらすじ 南宋の臨安を舞台に、岳飛将軍亡き後、その隠し財産を巡って繰り広げられる権力闘争とそれに巻き込まれる夏家の風生と資生たちの話。タイプの違う夏家の面々のキャラクター勝負という感じであろうか。また、武侠小説という側面もある。 2008.09.20 作家あ行
作家あ行 天野純希の「桃山ビート・トライブ」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント第20回小説すばる新人賞。舞台は安土・桃山。まだ天下の帰趨が完全には決まっていない時代。荒々しい気風があり、傾き者と呼ばれる者達がいた時代である。その時代を生きた、反骨心溢れる若者の青春群像である。きっとロック小説とかバ... 2008.05.24 作家あ行
お気に入り 飯嶋和一「黄金旅風」の感想とあらすじは? 目の前で巨大な扉がギギィとゆっくりと閉っていくのを見ているかのような感じに襲われます。そして、最後の二ページは、扉がバタンと閉じた瞬間を見ているような感じですらあります。輝くような貿易黄金時代を象徴する題名と、その終焉。こうした題名との対比... 2008.05.24 お気に入り作家あ行
作家あ行 岩井三四二の「十楽の夢」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント長島一向一揆を題材とした小説です。長島は七つ島がなまったものと言われているそうです。主人公の坂田弥三郎の家の坂田家は交易商人の家です。物資を東西に運んでいき、商売をしています。そして、この物資を運ぶのは海運です。戦国時代... 2008.04.19 作家あ行
世界史 阿部謹也の「物語 ドイツの歴史 ドイツ的とは何か」を読んだ感想 覚書/感想/コメント最後の約50頁はドイツ史の年表などとなっているので、実質は290頁である。筆者の専門は中世西洋史となっているが、西洋の中でもドイツが専門の学者である。本書では、ドイツが歴史に登場し始める9世紀位から、20世紀までを概観し... 2008.04.05 世界史作家あ行
世界史 岩根圀和の「物語 スペインの歴史 海洋帝国の黄金時代」を読んだ感想 覚書/感想/コメント史実が不正確だとか、そういう純粋に学問的なところでの評価の低さではない。そもそも、本書の記述内容に関して何かを述べるほどの能力も知識も持ち合わせていない。あとがきに、内容の選択に偏りがあり、文章がいくぶん情緒に流れたと書... 2008.04.05 世界史作家あ行
作家あ行 網野善彦「日本社会の歴史」の感想は? 本書で述べようとしているのは「はじめに」にあるように、「日本国」の歴史でもないし、「日本人」の歴史でもない。日本列島における人間社会の歴史である。 2008.04.05 作家あ行
作家あ行 宇月原晴明の「聚楽 太閤の錬金窟」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント日本の伝奇小説の系譜に、西洋のカルトを注ぎ込んだ作品。題名からは「豊臣秀吉の錬金窟」と読めてしまうが、この錬金窟の真の主は豊臣秀次、秀吉の甥であって、殺生関白といわれた人物である。秀吉が出世すると国中から金銀が沸きかえる... 2008.03.29 作家あ行
作家あ行 宇江佐真理の「髪結い伊三次捕物余話 第7巻 雨を見たか」を読んだ感想とあらすじ シリーズ第七弾。前作からの本所無頼派と八丁堀純情派の対決が続いている。じわじわと追いつめられていく本所無頼派だが、もうしばらく付き合うことになりそうだ。 2008.02.16 作家あ行
作家あ行 宇江佐真理の「髪結い伊三次捕物余話 第6巻 君を乗せる舟」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメントシリーズ第六弾。本書の一番の楽しみは子供達の成長であろう。大人達はどこかに追いやられている感じである。しばらくはこうした状況が続くのかもしれない。それはそれで楽しみである。まず、不破友之進の息子・龍之介が元服して不破龍之... 2008.02.16 作家あ行
作家あ行 宇江佐真理の「髪結い伊三次捕物余話 第5巻 黒く塗れ」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメントシリーズ五作目。前作でお佐和のために足を洗うと決めた直次郎。足を洗うには、掏摸が出来ないように、利き手の指を切るというのがこの世界の鉄則。だが、直次郎が足を洗ったといっても、お佐和に近づけたくない伊三次は直次郎に嘘をつき... 2008.02.16 作家あ行
作家あ行 梓澤要の「遊部」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント遊部は「あそべ」と読む。古代において「部民(べのたみ)」とよばれる職能集団があった。特殊な物資などを生産して貢献する部族で「遊部(あそびべ)」もそうした一つだった。遊部は古代の葬送儀式に関わる呪術集団だったようである。や... 2008.02.10 作家あ行
作家あ行 安藤優一郎の「江戸城・大奥の秘密」を読んだ感想 覚書/感想/コメント大奥というのは実際にどんな空間であったかというのは今もって(本書は2007年出版)よく分からないのが実情だという。大奥に勤める女性は、御杉戸から内のことは他言しないという誓紙提出が義務づけられており、この守秘義務が大奥の... 2008.02.02 作家あ行日本史
作家あ行 ヴァレリオ・マンフレディの「カエサルの魔剣」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作) 覚書/感想/コメント舞台となるのは西ローマ帝国の崩壊時。最後の皇帝ロムルス・アウグストゥスが主要な登場人物となっています。歴史にifがあるとした、冒険歴史小説です。グリーヴァのドルイド僧、マーディン・エムリース、ローマ名メリディウス・アンブ... 2007.12.15 作家あ行
作家あ行 池宮彰一郎の「四十七人の刺客」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作) 第12回新田次郎文学賞受賞。いわゆる忠義の士を描いた忠臣蔵をベースにしたものではない。だから、忠義の士という描かれ方というわけではない。 2007.12.09 作家あ行
作家あ行 池波正太郎の「堀部安兵衛」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント高田馬場の決闘、吉良邸討入りで有名な堀部安兵衛を主人公とした小説。前半生はよく分かっていないようなのだが、そこは小説家の想像力で描ききっている。いわゆる「忠臣蔵」を書くためのものではないので、吉良邸討入りに関する部分は全... 2007.12.01 作家あ行
作家あ行 池波正太郎の「おれの足音-大石内蔵助」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント赤穂浪士、赤穂義士、四十七士、忠臣蔵などで有名な大石内蔵助を描いた作品。吉良上野介邸への討入りを描いているのではない。描いているのはあくまでも大石内蔵助である。だから、討入りに関する記述は淡泊である。主要な人物を除いて、... 2007.12.01 作家あ行
作家あ行 池波正太郎の「編笠十兵衛」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント池波正太郎の赤穂浪士ものの一つ。「おれの足音 大石内蔵助」や「堀部安兵衛」が赤穂浪士側から描いた作品とすると、この作品は第三者的な立場から書かれた作品といえる。どうやら池波正太郎氏は(そうとは明言していないが)吉良上野介... 2007.12.01 作家あ行
作家あ行 岩井三四二の「逆ろうて候」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント戦国時代に活躍した斎藤家五奉行の一人、日根野備中守弘就を主人公とした小説です。本書は「浪々を選びて候」を文庫化に当たって「逆ろうて候」に改題したもの。「浪々を選びて候」だと、ちょいと風流な感じがしないでもないので、「逆ろ... 2007.10.06 作家あ行
作家あ行 江戸文化歴史検定協会編「江戸博覧強記(上級)」の感想は? 江戸時代に特化した教科書です。江戸文化歴史検定公式テキスト(上級)となっていますが、江戸文化歴史検定を受けるつもりのない人にとっても面白い内容です。広く薄く江戸時代の全体を俯瞰するように書かれており、江戸学の入門書の決定版とも言えます。記述... 2007.09.01 作家あ行日本史