作家は行 平谷美樹「義経になった男」の感想とあらすじは? 覚書/感想/コメント全4巻です。源義経を主人公にした小説で、影武者説を採っています。面白い説です。義経記に「しゃそう」という雑色が登場します。藤原秀衡推挙の者で、いざという時に役立つということで源義経が召し抱えたものです。下男にも関わらず、... 2021.09.17 作家は行
作家は行 本郷和人「世襲の日本史: 「階級社会」はいかに生まれたか 」の感想と要約は? 世襲というテーマ本郷和人氏は形式より実際の状態がどうだったかを重んじています。「動的な観察」と言われる視点です。動的な観察とは、史料の解釈をもとに様々な状況を考えながら歴史の動きを観察していくものです。対照的なのが「静的な観察」です。簡単に... 2021.04.05 作家は行日本史
作家は行 本郷和人「承久の乱 日本史のターニングポイント」の感想と要約は? 本郷和人教授の本は結論や考えを勿体ぶらずに示してくれるのがとても良いです。分かりやすくを心がけていらっしゃるのも端端からも読み取れます。学者然とするのは簡単ですので、初学者でもわかるように書こうという姿勢こそが、学者全員が本来持つべき姿勢だ... 2021.03.21 作家は行日本史
作家は行 本郷和人「乱と変の日本史」の感想と要約は? 12世紀後半から16世紀後半までの約400年、鎌倉時代・室町時代を日本史における「中世」と言います。この中世に、乱と変が多く発生します。その理由を著者は中世が「武士の時代」であり、彼らによる異議申し立てが頻発したからです。乱と変の日本史 p... 2021.03.21 作家は行日本史
作家は行 廣澤隆之監修、ロム・インターナショナル編「日本の古寺101選 宗派別に特長と楽しみ方がわかる!」の要約は? 豊富な写真と図が魅力の1冊です代表的な13宗派を解説しつつ、全国各地の古寺をピックアップしています。いざお寺を訪れても、何を見ればいいのかよくわからないという人が少なくない。雰囲気だけ感じられればいいのかもしれないが、それではあまりに惜しい... 2021.01.04 作家は行作家や・ら・わ行
作家は行 馬場あき子「鬼の研究」の要約と感想は? 著者の馬場あき子は「伊勢物語」の「業平の女を喰った鬼の話」末尾の「それをかく鬼とはいふなりけり」という含みのある一文に出会って、鬼とはやはり人なのであり、さまざまな理由から鬼と仮に呼ばれたに過ぎないと感じるようになったと述べています。 2020.07.12 作家は行日本史
作家は行 本郷和人「日本史のツボ」の要約と感想は? 本書は日本通史を七大テーマで俯瞰することを目的としている。七つのテーマとは「天皇」「宗教」「土地」「軍事」「地域」「女性」「経済」である。筆者の専門は中世。この時代を扱った歴史学の学説は二つ。「権門体制論」と「二つの王権論」である。前者は建... 2019.11.29 作家は行日本史
作家は行 羽山信樹の「邪しき者」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント上巻「流され者」に続く、題名に「者」の文字を用いた四部作の第二弾。他の二作は「滅びざる者」「来るべき者」であるが、羽山信樹氏の死によって永遠に未完となっている。本書は「勤皇思想」を最大のテーマとする伝奇小説である。ここで... 2009.08.22 作家は行
作家は行 星川清司の「小伝抄」を読んだ感想とあらすじ 文化、文芸、芸術、民芸、社会風俗...こうしたものをもちだされると、直木賞選考委員は弱いようである。己がそうしたものへの深い理解があることを誇示したいためだろうか、それとも知らないことを隠したいからであろうか...。 2009.08.01 作家は行
作家は行 藤水名子の「王昭君」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント王昭君は紀元前一世紀ごろの人物で、楊貴妃・西施・貂蝉と並ぶ古代中国四大美人の一人に数えられる。漢とは文化や風習の違いのある匈奴に嫁いだことにより、悲劇の美女のイメージが形作られた。だが、本作では悲劇の女性像を打ち壊し、新... 2009.07.18 作家は行
作家は行 誉田龍一の「消えずの行灯 本所七不思議捕物帖」を読んだ感想とあらすじ 舞台は幕末。黒船来航に混乱する時期の江戸です。近世から近代に移る時期で、それは西洋科学の流入によって迷信が否定され、すべては科学的に解明できるという、それまでの価値観がガラリと変わろうとする時期でもありました。その迷信の代表的なものとして取り上げられているのが、「七不思議」です。 2009.06.20 作家は行
作家は行 火坂雅志 編の「実伝 直江兼続」を読んだ感想とあらすじ 2009年大河ドラマ「天地人」にちなんだ企画本。大河ドラマがなければ成立しなかった本であり、見向きもしなかった本である。時間とお金がもったいないのでオススメしない。出版社の気持ちも分からないではないが、よくもまぁこんな本を... 2009.03.14 作家は行
作家は行 畠中恵の「しゃばけ 第2巻 ぬしさまへ」を読んだ感想とあらすじ シリーズ第二弾。短編集。今日も元気に若旦那は寝込んでいます♪「ぬしさまへ」「栄吉の菓子」「四布の布団」では若旦那こと一太郎の推理が冴える。 2008.12.20 作家は行
作家は行 早見俊の「闇御庭番 第1巻 江戸城御駕籠台」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント将軍直属の闇の御庭番時代小説の笑い声に「これ」といった約束事があるわけではないが、「ほーっほほほ」という笑い声は、女性か公家のものというイメージがある。忍びである公儀御庭番の口から発せられると、どうも調子が狂う。いや、む... 2008.09.20 作家は行
作家は行 火坂雅志の「天地人」を読んだ感想とあらすじ 題名の「天地人」だが、見出しの後に書かれている「北越軍談付録 謙信公語類」から取ったようだ。輝虎(謙信)公の曰く。天の時、地の利に叶い、人の和ともに整いたる大将というは、和漢両朝上古にだも聞こえず。 2008.08.16 作家は行
作家は行 深沢秋男の「旗本夫人が見た江戸のたそがれ」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント幕末の江戸城に近い九段坂下に井関隆子という旗本夫人がいた。彼女の存在を後世に伝える事になったのは、五年間にわたる膨大な日記である。日記は天保の改革が行われた天保十一年(一八四〇)一月一日から十五年(一八四四)十月十一日ま... 2008.06.21 作家は行日本史
作家は行 畠中恵の「しゃばけ」第1巻を読んだ感想とあらすじ 題名の「しゃばけ」は「娑婆気」から。俗世間における、名誉・利得などのさまざまな欲望にとらわれる心(国語大辞典「言泉」小学館より)ということである。人気シリーズの第一作 2008.03.01 作家は行
作家は行 火坂雅志の「虎の城」を読んだ感想とあらすじ 藤堂高虎を主人公とした小説である。藤堂高虎といえば、あまり良い評価をされていないことが多い。他の小説などを読むと分かるが、たいがいは悪く描かれることが多い。これに対して、筆者は言う。 2008.02.23 作家は行