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作家ま行

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宮城谷昌光の「孟夏の太陽」を読んだ感想とあらすじ

晋の文公(重耳)を支えた趙衰の子・趙盾からはじまり、趙盾の息子・趙朔、趙朔のひ孫・趙鞅、趙鞅の子・趙無恤という趙家四人を扱った短編集。

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宮城谷昌光の「沙中の回廊」を読んだ感想とあらすじ

重耳なきあとの晋を支えた士会を描いた小説。晋の「武」の側面を描いている感じでもある。なぜなら、士会という人物が優れた戦術・戦略家だったからである。
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宮城谷昌光の「王家の風日」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント中国で商(殷)から周へ王朝が移る時代。太公望が活躍した時代でもあるが、その時代に商を支えた箕子(きし)を軸にすえた小説。この小説は、宮城谷昌光氏の「太公望」とは表裏一体の関係にある小説である。また、作中にも登場するが、周...
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宮城谷昌光の「孟嘗君」を読んだ感想とあらすじ

主人公は孟嘗君こと田文ではなく、養父となる風洪(のちの白圭)であり、田文の師ともなる孫臏である。白圭は周の大商人となる人物であり、ここで描かれている期間は雌伏の期間と言ってよい。

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宮城谷昌光の「重耳」を読んだ感想とあらすじ

十九年に及ぶ亡命生活の後に晋の君主となり、春秋五覇の一人に数えられるまでになった文公こと重耳(ちょうじ)を描いた小説。苦難を耐え忍び、永い年月の末に君主となった人物である。
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宮城谷昌光「天空の舟 小説・伊尹伝」の感想とあらすじは?

第十回新田次郎文学賞。古代中国。伝説の世界に入るような古代を描いた、凄い作品である。伊尹(いいん)。名は摯(し)という。商の湯王(とうおう)をたすけ、夏王朝から商王朝へ革命を成功に導く人物である。

世界史

増田四郎の「ヨーロッパとは何か」を読んだ感想

一九六七年の著作。本書でいちばん興味を引かれるのは、表題のヨーロッパ成立に関する歴史的な考察ではなく、十八世紀から一九六〇年代までにおける歴史学の流れであった。
世界史

牟田口義郎の「物語 中東の歴史 オリエント五〇〇〇年の光芒」を読んだ感想

覚書/感想/コメント「中東」は広範な地域になる。それこそ「物語 ヨーロッパの歴史」や「物語 東アジアの歴史」と同じような感じではないかと思う。そもそも「中東」には二つの古代文明が内包される。エジプトとインダスである。このそれぞれの地域から掘...
世界史

森田安一の「物語 スイスの歴史」を読んだ感想

覚書/感想/コメントスイス。歴史的に政治は中央集権を嫌い、地域主義をとり、そのため連邦は二次的形成物にすぎず、主体はカントン(州)である。複数言語国家でもあり、宗教は改革派、カトリック、古カトリックを主体とする。国家としての歴史はドイツ語圏...
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宮本昌孝の「青嵐の馬」を読んだ感想とあらすじ

短編集。許婚を殺された勝子の仇討の話が「白日の鹿」、忍城の甲斐姫を扱った話が「紅蓮の狼」、徳川家康の甥で後北条家を継いだ保科久太郎の話が「青嵐の馬」である。
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松井今朝子「仲蔵狂乱」の感想とあらすじは?

こうした歌舞伎の世界を書かせたら、松井今朝子の右に出るものはいません。そうした作家の作品だけに、面白くないはずがないのです。歌舞伎の世界に興味がある人にはとてもお薦めであるのは間違いないとしても、そうでない人にも歌舞伎の世界が充分に楽しめる...
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宮城谷昌光「介子推」の感想とあらすじは?

介推。後に介子推とよばれ、中国全土の人々から敬われ、慕われ、漢の歴史家である司馬遷をも感動させ、後漢の時代には神となった男です。春秋時代に覇者となった重耳(晋の文公)の臣下だった人物。「世間のほめそやすおこないは、一格下の美事といってよい。...
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皆川博子の「妖櫻記」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント応仁の乱直前の室町時代を舞台にした伝奇小説。登場人物の行動や思考にチャチャを入れたり、説明のために、外来語をためらいもなく使用する点は、読み聴かすことに力を入れている講談と似ている感じがしないでもない。その一方で、幻妖で...
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宮尾登美子の「天璋院篤姫」を読んだ感想とあらすじ

十三代将軍徳川家定の御台所(正室)で、その後江戸城の無血開城を迎えるまで大奥を束ねていた天璋院(てんしょういん)篤姫(あつひめ)が主人公の小説。
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松井今朝子の「吉原手引草」を読んだ感想とあらすじ

第137回直木三十五賞受賞作品。ある「客」が花魁・葛城について関係者に話を聞き回るという筋立て。全てが一人称で、目次のとおり基本的に十六人の視点から葛城が語られる。
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牧秀彦の「剣豪全史」を読んだ感想

筆者は剣豪を、次のように区分して分類している。第一世代(室町時代)剣術流派のパイオニアとなることで、組織化を実現。第二世代(戦国時代)個人として、権力者(足利将軍、戦国大名)と結びつく。第三世代(江戸時代初期)流派として、権力者(徳川将軍、大名)と結びつく。

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牧秀彦の「剣豪-その流派と名刀」を読んだ感想

時代小説を読むと様々な剣術の流派や刀が登場する。一流派・一名工毎に、見開きで完結する内容となっているので、事典代わりに読まれると良いと思う。

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宮本昌孝「将軍の星-義輝異聞」のあらすじと感想は?

覚書/感想/コメント短編集。足利家に絡む話が七話中六つです。「前髪公方」は関東は伊豆にあった堀越公方の話。「妄執の人」は十代将軍であり同時に十二代将軍でもあった足利義材の話。冠に「義輝異聞」がついているのは、「剣豪将軍義輝」の外伝です。足利...
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宮本昌孝の「剣豪将軍義輝」を読んだ感想とあらすじ

塚原卜伝から一の太刀を授けられた剣豪であり、足利十三代将軍である足利義輝を主人公とし、その十二歳の時から、松永弾正と三好三人衆に殺されるまでの生涯を描いた小説。
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宮部みゆき「ぼんくら」のあらすじと感想は?

ほうほう、短編集ですか。それも連作短編ね。ふむふむ。鉄瓶長屋を舞台にした人情ものかなんかですかね?題名もほのぼのしているしね。そう思って読んでいたら、全体の半分以上を占める「長い影」にきて、ん?違うかぁ?となる。