宗圓寺から次に向かったのが、旧佐倉藩の総鎮守・麻賀多神社です。
鹿島台に佐倉城が築城されると佐倉城の鎮守神として歴代城主に信仰されました。
麻賀多神社の由緒・歴史
麻賀多神社という神社は、当社をはじめとしてこの佐倉市内に11社・隣接する酒々井町2社・成田市2社・富里市2社・八千代市1社を数えます。一見多く存在するようですが、これを全国的に見ますと他の地方には見られない、珍しい名前の神社で、印旛沼の東側から南にかけての地域にのみ存在する神社です。
しかしながら今から約1050年程前に完成した政令集「延喜式」の巻第九・下総国の項に、この「麻賀多神社」の社名が記載されており、当時すでに中央にまで知られていた神社である事がわかります。
その御鎮座は佐倉地方開闢の頃と云われており定かではありません。しかし社名については口伝によると以下のようになっております。
鎮座している千葉県は古来、麻の産地であり「総国・ふさのくに」の総は麻を表しております。その中にある印旛地方は下総国成立以前は印旛国であり、朝廷より国造(くにのみやつこ)が派遣されておりました。その国造に多一族の伊都許利命が就任してたとの記録が先代舊事本紀に記載されております。その国造が代々祀ってきたのが当社であり、「麻の国で多氏が賀す神の社」と訓読みすることが出来ます。鎮座地の「佐倉 」という地名も「麻の倉」が転じてと言われており、佐倉地方が古代物流の中心的地位を占めていたことが判ります。
麻賀多神社オフィシャルサイト
麻賀多神社の見どころ
佐倉七福神の恵比寿と福禄寿の札所です。
正面鳥居。お城は反対側にあります。
鳥居と社号標
説明版
社務所
拝殿・本殿
本殿脇の小道
御神木
碑
次は佐倉七福神の最後、大聖院を目指す。
摂社・三峯神社
麻賀多さまの祖父母神である伊弉諾尊・伊弉冉尊をお祀りしています。火防・盗賊除けの御神徳があります。福禄寿が祀られています。
摂社・稲荷神社
麻賀多さまの御子神である豊受姫命(別名・倉稲霊命)をお祀りしています。五穀豊穣・商売繁盛、家内安全・子孫繁栄の御神徳があります。
末社・疱瘡神社(なで恵比寿)
少彦名命をお祀りし、医薬医術の祖神として病気平癒の御神徳があります。別名なで恵比寿として祀られています。
麻賀多十八社
印旛に「麻賀多十八社」があります。成田市に3社、佐倉市に11社、酒々井町2社、富里市2社、八千代市1社の計18社とされますが、実際はもっと数が多いです。
麻賀多神社(稷山)(成田市台方)
麻賀多神社(手黒)(成田市船形)
麻賀多神社(成田市米野→中台)
麻賀多神社(佐倉市飯田)
麻賀多神社(佐倉市飯野)
麻賀多神社(佐倉市岩名)
麻賀多神社(佐倉市江原新田)
麻賀多神社(佐倉市大佐倉)
麻賀多神社(佐倉市大篠塚)
麻賀多神社(佐倉市大蛇)
麻賀多神社(佐倉市太田)
麻賀多神社(佐倉市鏑木)…当社
麻賀多神社(佐倉市城)
麻賀多神社(佐倉市高岡)
麻賀多神社(佐倉市高崎)
小麻賀多神社(駒形神社)(佐倉市内田)
麻賀多神社(富里市新橋)
麻賀多神社(富里中沢)
小麻賀多神社(駒形神社)(富里市久能)
小麻賀多神社(駒形神社)(富里市大和)
小麻賀多神社(駒形神社)(八千代市勝田)
小麻賀多神社(駒形神社)(八千代市上高野)
麻賀多神社(八千代市神野)
小麻賀多神社(駒形神社)(酒々井町上岩橋)
麻賀多神社(酒々井町酒々井)
麻賀多神社(酒々井町下台)
麻賀多神社の概要
創建・主祭神など
創建 | ― |
主祭神 | 稚産霊命 |
備考 | ― |
社格
古代社格制度 | ― |
中世社格制度 | ― |
近代社格制度 | 郷社 |
現代の制度 | ― |
その他 | ― |
文化財
国指定
国宝 | ― |
重要文化財 | ― |
登録有形文化財 | ― |
県指定・市指定
県指定 | 有形文化財 | 紫裾濃胴丸 |
---|---|---|
市指定 | 有形文化財 | 麻賀多神社神輿 銅釣灯籠 |
佐倉養生所跡
幕末の佐倉藩の医政改革により一等医師となった佐藤尚中が1867年に開設した西洋式病院の跡地です。
養生所は藩士だけでなく一般の患者も受け入れ治療が行われましたたが、開設の翌年に戊辰戦争がはじまり、半年ほどで閉鎖されました。
場所など
所在地: 〒285-0025 千葉県佐倉市鏑木町933−1
電話: 043-484-0392
佐倉七福神一覧
今回のルート順
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