ようやく、このシリーズの設定がはっきりしてきました。
スティーブン王と女帝モードの対立を軸にして、双方の陣営の綱引きが始まったのです。
この本では、スティーブン王を登場させ、一方の支配者を描き出しています。そのうち、女帝モードも登場するでしょう。
また、これからの重要な人物となるヒュー・ベリンガーも登場しました。
1巻2巻共に、いわば序章のような感じです。
内容/あらすじ/ネタバレ
カドフェルのもとに新たな助手ゴドリックが連れてこられた。シュルーズベリから避難してきたのだ。
シュルーズベリはイングランド王位僭称者であるスティーブン王に包囲されていた。城の貴族達が敵対する女帝モードを支持していたからである。
スティーブンはシュルーズベリを陥落し、町を手に入れた。城の貴族達は捕まえることができずにいたが、捕虜となった94人を処刑した。
しかし、カドフェルが数えると95人であった。一人多い。しかも、処刑で死んだのではなく、殺された形跡がある。なぜ、殺されたのか、そして、誰が殺したのか。
本書について
エリス・ピーターズ
死体が多すぎる
光文社文庫 約360頁
12世紀イギリス
登場人物
カドフェル…修道士
ヘリバート…修道院長
ロバート…副修道院長
ゴディス・エイドニー…ファルクの娘
アライン・サイウォード…貴族の娘
ヒュー・ベリンガー…ゴディスの婚約者
エドリック・フレッシャー…肉屋の主人
ペトロニーラ…エドリックの妻
スティーブン王…イングランド王位僭称者
プレスコート…スティーブンの副官
アダム・コーセル…スティーブンの衛兵長
女帝モード…スティーブンの敵
フィッツ=アラン…モードの支持者
ファルク・エイドニー…モードの支持者