大洗の水族館やひたち海浜公園に行く時に、南から北へ太平洋沿いに車で走ると出会う神社です。
すぐ近くにアクアワールド茨城県大洗水族館がありますので、こちらも一緒に訪ねてみたいところです。
「ガールズ&パンツァー」の聖地としても知られているようで、境内には聖地巡礼者が多かったです。
大洗磯前神社の歴史
大洗にある古社。古代社格制度の常陸国の式内社の中でも名神大社という格式の高い神社。
それもそのはずで、主祭神が大己貴命 (おおなむちのみこと)で、大国主命の別名。大国主命は国造りの神とされ、境内前方の岬の岩礁に降臨したとされます。
配祀神は少彦名命 (すくなひこなのみこと)。大洗磯前神社と対になる酒列磯前神社(さかつらいそさきじんじゃ)の祭神で、その分霊。大己貴命とともに国造りを行なったとされます。
那珂川を挟んで対岸のひたちなか市にある酒列磯前神社とは深い関係にあり、2社で1つの信仰を形成しています。
酒列磯前神社までは10km程度なので、一緒の参拝がオススメです。
中世には荒廃しましたが、水戸藩主の徳川光圀、徳川綱條により再興されました。
1874年(明治7年)に配祀神の少彦名命が東京の神田明神に勧請されました。
『文徳実録』によると、文徳天皇の斉衡3年(856)12月29日に常陸国鹿島郡大洗磯前に御祭神大己貴命・少彦名命が御降臨になりました。里人の一人に神がかりして、「我は大奈母知、少比古奈命なり。昔此の国を造り訖へて、去りて東海に往きけり。今民を済わんが為、亦帰り来たれり」と託宣され、ここに当社が創建されました。翌天安元年8月には官社に列せられ、更に10月には「大洗磯前薬師菩薩明神」の神号を賜りました。延喜の制では明神大社に明治18年4月には国幣中社に列されました。
http://oarai-isosakijinja.or.jp/
御社殿はかつて永禄年間の兵乱によって悉く消失してしまいましたが、水戸藩2代藩主徳川光圀公が由緒深い名社の荒廃を嘆き元禄3年(1690)御造営の工を起し、3代綱篠公の享保15年(1730)に現在地に還座再興されました。社殿に施された彫刻とともに江戸初期の建築様式を今に伝えており、県指定の文化財です。
大洗磯前神社の見どころ
神磯の鳥居
この鳥居がとても特徴的で有名です。
一の鳥居ではありません。別格の鳥居です。
神磯(かみいそ)の鳥居と呼ばれています。
穏やかな晴天でしたので、豪快な写真とはなりませんでしたが、波の高い好天の際には映える写真が撮れそうです。
別角度から
説明版
二の鳥居
磯先の鳥居から歩いてくると道路を隔ててすぐのところにあります。
車で走っていると、この鳥居と、一の鳥居が目立ちます。
神池
二の鳥居をくぐってすぐ右手。清良神社を過ぎて、奥にあります。
神池
階段
階段の下から
階段の上から。絶景です。目の前は太平洋。
神様は海からやってきたのです。
手水舎
随神門
斜め前から
斎館
社務所
拝殿
拝殿は入母屋造。
本殿
本殿は一間社流造。
神馬
摂末社
三社(本殿向かって右手の末社)
大神宮:天照皇大神。伊勢神宮の分社。
静神社:建葉槌命・手力雄命・高皇産霊尊・思兼神。那珂市にある常陸国二宮の分社。
水天宮:天御中主神・安徳天皇・建礼門院二位尼。福岡県久留米市にある水天宮の分社。
三社(本殿向かって左手の末社)
大杉神社:大物主命。稲敷市の大杉神社の分社。あんば様。
水神社:罔象女命。
八幡宮:玉依比売命・大帯姫命・応神天皇。
御嶽神社:国常立命・大己貴命・少比古名命。
清良神社
祭神は小幡宥円。二の鳥居をくぐって右手に鎮座。奥に神池があります。
御霊信仰の神社で、不運の死をとげた小幡宥円の祟りをおさめるために祀られました。
烏帽子厳社
祭神は烏帽子厳神で、駐車場にある。「烏帽子岩」と呼ばれる岩石の神霊を祀ります。
茶釜稲荷神社
祭神:倉稲魂命
櫛形山神社
大甕磯神社
與利幾神社
祭神:建御名方命
石尊宮
神奈川県伊勢原市にある大山阿夫利神社の分社
大洗磯前神社の概要
社格等
創建 | 斉衡3年(856年) |
主祭神 | 大己貴命 |
備考 | 一間社流造茅葺 |
文化財
国指定
国宝 | ― |
重要文化財 | ― |
登録有形文化財 | ― |
県指定
有形文化財 | 本殿・拝殿 太刀(銘 近則) |
市指定
有形文化財 | 随神門 |
公式ページ
地図
所在地: 〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890
電話: 029-267-2637