中国が舞台
古代中国と言えば、宮城谷昌光氏でしょう。かなり面白いです。夏、商(殷)、周、戦国・春秋時代と古代中国をネタにした小説群で宮城谷昌光氏を上回るものを書ける作家は今後出てこないのではないかと思います。それ位、どの作品も素晴らしい出来栄えです。
中国ものというと、他には陳舜臣氏が多くの作品を書かれており、塚本青史氏(青の字は異なります。文字化けするためこの字にしています。)、田中芳樹氏、井上裕美子氏、藤水名子氏などが作品数が多いです。
夏以前
夏
- 宮城谷昌光「地中の火」(『沈黙の王』収録)
- 宮城谷昌光「天空の舟 小説伊尹伝」
殷
周
春秋時代
- 海音寺潮五郎「孫子」
- 海音寺潮五郎「中国英傑伝」
- 宮城谷昌光「春秋名臣列伝」
- 宮城谷昌光「豊饒の門」(『沈黙の王』収録)
- 宮城谷昌光「管仲」
- 宮城谷昌光「侠骨記」(『侠骨記』収録)
- 宮城谷昌光「重耳」
- 宮城谷昌光「介子推」
- 宮城谷昌光「春秋時代 買われた宰相」(『侠骨記』収録)
- 宮城谷昌光「孟夏の太陽」(『孟夏の太陽』収録)
- 宮城谷昌光「沙中の回廊」
- 宮城谷昌光「華栄の丘」
- 宮城谷昌光「夏姫春秋」
- 宮城谷昌光「月下の彦士」(『孟夏の太陽』収録)
- 宮城谷昌光「雨」(『玉人』収録)
- 宮城谷昌光「晏子」
- 宮城谷昌光「鳳凰の冠」(『沈黙の王』収録)
- 宮城谷昌光「子産」
- 宮城谷昌光「指」(『玉人』収録)
- 宮城谷昌光「孔丘」
- 宮城谷昌光「老桃残記」(『孟夏の太陽』収録)
- 宮城谷昌光「隼の城」(『孟夏の太陽』収録)
- 宮城谷昌光「風と白猿」(『玉人』収録)
- 宮城谷昌光「呉越春秋 湖底の城」
戦国時代
秦
前漢
新
後漢
- 宮城谷昌光「草原の風」
- 宮城谷昌光「呉漢」
三国時代
晋
五胡十六国時代
南北朝時代
隋
唐
五代十国時
宋
元
- 井上靖「蒼き狼」
- 堺屋太一「世界を創った男 チンギス・ハン」
明
清
イタリアが舞台
リンゼイ・デイヴィス女史による「密偵ファルコ」というシリーズがあります。本国イギリスでは常に上位に入ってくるほど人気のシリーズです。
紀元前70年から始まるシリーズもので、皇帝はヴェスパシアヌス。1年間に4人も皇帝が替わった激動の時代です。
ヴェスパシアヌスの息子で皇帝を継いだティトゥス、ドミティアヌスも登場します。この3人が開いたのがフラウィウス朝と呼ばれ、この後に五賢帝の時代が到来します。
主人公は題名のとおり密偵のファルコ。「おれ」という風に、ファルコ自身の視点から書かれています。諧謔性に富んだシリーズで、くすくす笑うというよりはニヤニヤしながら読めるところがいいシリーズです。
古代ローマが好きな人には「超」のつくほどお薦めのシリーズです。
ファルコはローマのスラム出身。住んでいる家は雨漏りなど当たり前のひどい状況。プレイボーイなのですが母親や姉達には頭が上がらない。密偵としての腕はそこそこだが、時たまピンチに陥ります。
そんなファルコが身分違いのヘレナに恋をしてしまい、二人の身分を隔てた恋の行方もシリーズの大きな楽しみです。
古代ローマ
- 塩野七生「ローマ人の物語」シリーズ
- 佐藤賢一「カエサルを撃て」
- 佐藤賢一「剣闘士スパルタクス」
- ヴァレリオ・マンフレディ「カエサルの魔剣」
- リンゼイ・デイヴィス「密偵ファルコ」シリーズ
- ロバート・ハリス「ポンペイの四日間」
イタリア
- 塩野七生「ルネサンスの女たち」
- 塩野七生「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」
- 塩野七生「神の代理人」
- 塩野七生「コンスタンティノープルの陥落」
- 塩野七生「ロードス島攻防記」
- 塩野七生「レパントの海戦」
- 塩野七生「緋色のヴェネツィア 聖マルコ殺人事件」
- 塩野七生「銀色のフィレンツェ メディチ家殺人事件」
- 塩野七生「黄金のローマ 法王庁殺人事件」
- ドナ・ウールフォーク・クロス「女教皇ヨハンナ」