ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」(第15集)の感想とあらすじは?

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伊勢宗瑞(伊勢新九郎盛時)を主人公としたゆうきまさみ氏による室町大河マンガの第15巻です。

今回の舞台は文明18年(1486年)~文明19年/長享1年(1487年)です。舞台は京都→駿河です。

いよいよ今川家の家督相続をめぐるお家騒動の佳境に差し掛かります。

この直前に太田道灌が主君の上杉定正に殺害されて亡くなっており、小鹿新五郎の後ろ盾が無くなります。

そして、堀越公方の足利政知も、京の幕府との関係から、小鹿新五郎から距離を置くようになります。

本巻は、小鹿新五郎の後ろ盾が一気に失われるという、パワーバランスが大きく崩れたタイミングの出来事を描いています。

さて、本巻の最後に、足利茶々丸が登場しました。後に新九郎にとって、人生の転換点となる事件で関わる人物です。

舞台となる時代については「テーマ:室町時代(下剋上の社会)」にまとめています。

第15集の基本情報

関係年表

本書の舞台となるのは、1486~1487年です。新九郎は数え年で31~32歳です。

ーーー第15集はここからーーー

1486(文明18)
●将軍:足利義尚 ○管領:畠山政長⇒細川政元⇒畠山政長 
◎古河公方:足利成氏 ○関東管領:上杉顕定
◎堀越公方:足利政知 ○関東執事:上杉政憲
【関東】太田道灌、主君上杉定正に暗殺される
雪舟の山水長巻

1487(文明19/長享1)
●将軍:足利義尚 ○管領:畠山政長⇒細川政元
◎古河公方:足利成氏 ○関東管領:上杉顕定
◎堀越公方:足利政知 ○関東執事:上杉政憲
【北条家】駿河へ下向した伊勢宗瑞が龍王丸を補佐する。石脇城(焼津市)に入って同志を集める。11月に兵を起こし、館を襲撃して今川範満とその弟・小鹿孫五郎を殺害する。龍王丸は駿河館に入る。

ーーー第15集はここまでーーー

1488(長享2) 加賀の一向一揆
●将軍:足利義尚 ○管領:空位
◎古河公方:足利成氏 ○関東管領:上杉顕定
◎堀越公方:足利政知 
【関東】長享三戦。長享の乱における戦。上杉顕定と上杉定正の間で行われた戦い。実蒔原の戦い、須賀谷原の戦、高見原の戦の3つの戦をいう。
【一向宗】加賀一向一揆。高尾城の戦(長享の一揆)。守護・富樫政親を追い払い約100年の間、自治を行うようになる
飯篠長威斉家直(剣豪)が亡くなる

物語のあらすじ

龍王丸帰駿

太田道灌の死は瞬く間に関東中に知れ渡りました。

9月下旬。その情報は京にいる新九郎のもとにも知らされます。

龍王丸は相変わらず落ち着きがなく、正鎮(伊勢盛定)も心配しています。

駿府の今川館。

小鹿新五郎は甥の小鹿徳寿丸と竹若を呼んで、徳寿丸の元服の話をし、家督を継がせる話をします。

そして、来年駿河に戻ってくる龍王丸に跡目を譲ると言いますが、徳寿丸が納得しません。

この頃から新五郎は風邪をこじらせ始めます。

今日では龍王丸が駿府に帰らないとごね始めます。

その中、新九郎は姉の伊都から姪のかめの縁談の差配を頼まれます。相手は正親町三条蔵人頭です。

文明19年(1487年)。

伊勢家ではめでたいことが続きました。ぬいの妊娠が分かり、かめの婚礼が執り行われます。

4月。

新九郎は細川政元邸を訪ねます。

政元は新九郎が駿河に下れるように足利義尚の説得に力を尽くしてくれると約束してくれました。

その代わり、伊豆の足利政知を訪ねて、ご機嫌伺をするように命じます。

夏。

第一子が誕生します。千代丸。後の氏綱です。

7月20日。改元され、文明19年は長享元年になります。

8月。ぬいと生まれたばかりの千代丸を残して新九郎は駿河を目指しました。

駿河に着くと、龍王丸を小鹿新五郎の名代として徳寿丸改め小鹿孫五郎が訪ねました。

野心

小鹿新五郎が血を吐きました…。

新九郎が伊豆の堀越御所に足利政知を訪ねました。細川政元からの書状を届け、京の情勢を伝えるためです。

そして、足利義尚の後継争いに巻き込まれることになります。

翌日。修善寺。

家臣と久々に温泉に入って疲れを癒していると、小萩という三島の遊女が入ってきました。

しかし、この小萩は単なる遊女ではありませんでした。

駿府の今川館。

小鹿新五郎は家臣から龍王丸の評判を聞いて、悩んでいました。

今後の駿河を任せられるのか…。かといって、龍王丸には足利義尚のお墨付きがある…。

伊豆の上杉政憲邸。

新九郎は上杉政憲に新五郎を説得してほしいと頼んでいました。そこに現れたのは、堀越公方家の嫡男・足利茶々丸です。

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