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小説(江戸時代が舞台)

作家あ行

泡坂妻夫の「写楽百面相」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント江戸時代の美術史の最大の謎。「写楽」とは誰か?登場してわずか十ヶ月で百四十点の作品を残して忽然と美術史上消えてしまった浮世絵師。本書はその写楽の正体を花屋二三を主人公にして暴いていく歴史ミステリー小説。写楽については様々...
作家あ行

宇江佐真理の「余寒の雪」を読んだ感想とあらすじ

「余寒の雪」は女剣士・知佐を描いている。女剣士といえば、池波正太郎の「剣客商売」に登場する佐々木(秋山)三冬が思い浮かばれる。
作家あ行

池波正太郎の「まんぞく まんぞく」を読んだ感想とあらすじ

女性剣士を描いた作品です。池波正太郎作品で女性剣士といえば、「剣客商売」の佐々木三冬ですが、時代設定も「剣客商売」と全く同じで、田沼意次が権勢を揮った時代を舞台としています。
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池波正太郎の「闇は知っている」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

背景にあるのが、筒井藩の跡継ぎを巡るお家騒動。実は主人公の山崎小五郎もこれに関わりがあるのだが、どう関わりがあるのかは、本書の最後で語られているので、是非確かめられたい。
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乙川優三郎「武家用心集」の感想とあらすじは?

淡々とした情景描写と、静謐なたたずまいを感じさせる文章と構成。秀逸の短編集だと思う。「しずれの音」は老母の介護を巡る兄妹の問題を描いている。最後の数ページは、感動的である。本当に涙が出そうになるシーンである。
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佐藤雅美の「半次捕物控 第4巻 疑惑」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント前回登場した蟋蟀小三郎。その蟋蟀小三郎とお志摩の関係がとても怪しく思えてしまう半次。思いあたる節が沢山あるだけに、気が気でない。そんな、蟋蟀小三郎は半次にとって疫病神のような存在。だが、その蟋蟀小三郎は本作では半次に金儲...
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山本一力の「深川黄表紙掛取り帖」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

覚書/感想/コメント「損料屋喜八郎始末控え」の面白さが甦った感じの作品である。今度は四人の仲間達が活躍し、ライバル的存在(もちろん格は違うのだが)として紀伊国屋文左衛門が登場している。一方、大田屋精六・由之助親子の強欲ぶりは憎まれ役として最...
作家や・ら・わ行

山本一力「いっぽん桜」のあらすじと感想は?

覚書/感想/コメント山本一力の作品の出来にはムラを感じることがありますが、この短編集は、それぞれの短編が練られており、面白く読めました。また、それぞれが、花に関連した題名となっているように、物語もその花の印象を踏まえたものとなっています。「...
作家あ行

乙川優三郎の「冬の標」を読んだ感想とあらすじ

幕末の時代を生きた閨秀画家・明世の人生を描いた作品。仕来りにめげず、画と向き合う明世の姿が清々しく描かれている。
作家た行

童門冬二の「小説-上杉鷹山」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント同じ人物を扱っていても、作家によってこうも印象が異なるものかと思ってしまう。ここで対比するのは藤沢周平の「漆の実のみのる国」である。本書では、上杉治憲が改革の旗振りとなり、自身も改革案を提示して家臣に実行させるトップダウ...
作家あ行

逢坂剛の「重蔵始末 第2巻 じぶくり伝兵衛」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント題名のじぶくり伝兵衛。「じぶくる」とは、下世話に屁理屈をこねたり、ぐずぐず文句を言ったりすることを指すらしい。最初の「吉岡佐市の面目」で登場する<葵小僧>は本役の長谷川平蔵組が捕えることになる。気になるのは長谷川平蔵を主...
作家あ行

逢坂剛の「重蔵始末 第1巻」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント近藤重蔵。幼時から神童と呼ばれ、後年蝦夷地の探検で名を知られる実在の人物を主人公としている。身の丈六尺近く、御先手与力の中でも際だって体の大きな男。年が明けて二十一という若さである。重蔵は脇差し、十手のかわりに赤い鞭を持...
作家は行

藤沢周平の「漆の実のみのる国」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

米沢藩中興の祖であり、江戸時代を通じて名君の誉れの高い上杉鷹山を主人公とした小説である。藤沢周平は以前に同じテーマで「幻にあらず」を書いているが、藤沢周平としては珍しいことである。
作家は行

藤沢周平の「暁のひかり」を読んだ感想とあらすじ

「暁のひかり」「馬五郎焼身」「おふく」の三作品は、共通してある種のやりきれなさを感じさせる作品である。「暁のひかり」では病身の少女、「馬五郎焼身」では馬五郎の死んだ娘、「おふく」ではおなみの人生がそのように感じさせる。
作家は行

藤沢周平の「玄鳥」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

「玄鳥」「浦島」は剣客としての腕は確かなものの、「玄鳥」では粗忽者の曾根兵六、「浦島」では酒で失敗をした御手洗孫六というダメ侍が主人公又は重要な登場人物となっている。コミカルな一面、わびしさと寂しさを感じる作品となっている。
作家は行

藤沢周平の「長門守の陰謀」を読んだ感想とあらすじ

「夢ぞ見し」読み終わった瞬間に、スカッとした気分になる短編である。最後の下りで、昌江が溝江啓四郎のいた昔の記憶をたどり、だんだん笑いがこみ上げて来るシーンがある。
作家は行

藤沢周平の「日暮れ竹河岸」を読んだ感想とあらすじ

前半の<江戸おんな絵姿十二景>は、一枚の絵から主題を得て、一月から十二月までの季節に対応した短い話を作り上げるという遊び心のある趣向で書かれたものである。それぞれの中に季節を感じ取れる内容となっている。
作家は行

藤沢周平の「麦屋町昼下がり」を読んだ感想とあらすじ(面白い!)

本書に収録された短編は、いずれもが藤沢周平作品の中では珍しい長さの短編である。藤沢周平の場合、ほとんどの短編が、本書に収録されたものよりも短い。
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藤沢周平「風の果て」の感想とあらすじは?

片貝道場の同期五人の辿る数奇な運命。ある者は非業の死を遂げ、ある者は友を斬り運命を変えてしまう。ある者は友と政敵同士になり、権力闘争に巻き込まれていく。そして、ある者は平凡な人生を送る。
作家は行

藤沢周平の「又蔵の火」を読んだ感想とあらすじ

直木賞受賞後の作品二編と、受賞前の作品三編を収録した短編集。藤沢周平の初期の短編集とあって、全体的に暗さの目立つ作品集となっている。