お気に入り 藤沢周平「霧の果て 神谷玄次郎捕物控」の感想とあらすじは? 藤沢周平作品のなかで、最もハードボイルドな作品である。藤沢周平が海外の推理小説を好んでいたことはよく知られていることである。この作品は、その影響がとても強く出ているといえる。 2005.11.23 お気に入り作家は行
作家は行 藤沢周平の「夜消える」を読んだ感想とあらすじ 「踊る手」...幼い信次の目から見た出来事を綴っており、信次には理解し難い夜逃げが事の発端となる小説である。最後のシーンが、なんとも言えず印象的であり、その情景が文面から浮かび上がってきそうである。 2005.11.21 作家は行
作家は行 藤沢周平の「喜多川歌麿女絵草紙」を読んだ感想とあらすじ 連作短編。それぞれの短編には基本的に歌麿が描く美人絵の女が登場する。その女たちの素顔が、様々な出来事を通して現れるのを、歌麿の視点から見るという構成になっている。 2005.11.16 作家は行
お気に入り 藤沢周平の「海鳴り」を読んだ感想とあらすじ(面白い!) 老境にさしかかってから見える小さな希望が、この作品にはある。だが、それでも、この作品からは老境の悲哀が消え去ることはない。だからこそ、素晴らしい作品であると思う。 2005.11.14 お気に入り作家は行
作家は行 藤沢周平の「花のあと」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作) 「旅の誘い」は「暗殺の年輪」に収録されている「冥い海」とあわせて読むと面白い。「冥い海」は葛飾北斎から見た広重が描かれており、「旅の誘い」では安藤広重から見た葛飾北斎が書かれている。 2005.11.09 作家は行
作家あ行 井上靖「おろしや国酔夢譚」の感想とあらすじは?(映画の原作です) 覚書/感想/コメント「序章」で大黒屋光太夫ら伊勢漂民以外のロシアに漂着した漂民を簡単に書いています。それらの漂民は日本に帰ることはかないませんでした。ですが、この小説の主人公大黒屋光太夫は日本に帰ることを得たのです。帰ることを得たのですが、... 2005.11.04 作家あ行
作家は行 藤沢周平の「回天の門」を読んだ感想とあらすじ(面白い!) 清川八郎。幕末の志士の中で、策士、山師、ペテン師のイメージが出来上がってしまっている人物を主人公としている。あとがきで、藤沢周平はこうしたイメージははなはだ誤解されたものであると言っている。 2005.10.19 作家は行
作家は行 藤沢周平の「一茶」を読んだ感想とあらすじ(面白い!) 生涯二万の句を詠んだとされる一茶。俳聖ともいわれる。だが、その一茶は、遺産相続ではえげつない真似をしてでも自分の取り分をきっちりと取った人間である。そして、晩年といえるほどの年になってから若い妻を娶り、若い妻を相手に子作りにはげんでいる姿は好色な老人そのものでしかない。 2005.10.17 作家は行
作家は行 藤沢周平の「闇の梯子」を読んだ感想とあらすじ 「相模守は無害」では海坂藩が舞台となっている。だが、公儀隠密によって探られる藩として登場する。公儀隠密が入り込むということは、なにやらきな臭い感じである。 2005.10.12 作家は行
お気に入り 藤沢周平の「闇の傀儡師」を読んだ感想とあらすじ(面白い!) 八嶽党という謎の徒党を巡る伝奇小説。八嶽党とは寛永のむかしに自裁した駿河大納言忠長の一族であるという。ことあるごとに徳川将軍家の座を狙ってきた謎の徒党である。 2005.10.10 お気に入り作家は行
お気に入り 藤沢周平「よろずや平四郎活人剣」の感想とあらすじは? 神名平四郎が生活のために始めた仲裁屋。商売繁盛というわけにはいかないが、それなりに人が仲裁を頼みに来る。大名家の江戸留守居役、大店の商人や裏店の人間まで様々である。 2005.10.05 お気に入り作家は行
作家や・ら・わ行 山本一力の「はぐれ牡丹」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント江戸時代頻繁に行われた改鋳。その都度、幕府は多額の利益を得ていた。仕組みは簡単である。貨幣に含まれる金の含有量を減らすのだ。例えば一両小判が十枚ある。つまり十両である。仮に、この一両小判は純粋な金だとする。改鋳する時には... 2005.10.03 作家や・ら・わ行
作家さ行 佐藤雅美の「半次捕物控 第3巻 命みょうが」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント前作で何かとあったお志摩と半次が夫婦となった。そして、今作品では新たな登場人物が加わる。半次が疫病神という蟋蟀小三郎である。蟋蟀小三郎は三一長屋で狐目の女の子分や血洗いノ鮫五郎の件、島帰りの佐七の件で半次を助けることにな... 2005.09.28 作家さ行
作家は行 藤沢周平の「夜の橋」を読んだ感想とあらすじ 本作は市井ものや武家ものが取り混ぜられている短編集である。ベースになるのは江戸時代であり、時代小説が中心だが、中には「孫十の逆襲」のように関ヶ原の戦いの後を描いた作品や、「一夢の敗北」の吉田次左衛門一夢のように史実の人物を扱った短編もある。 2005.08.12 作家は行
作家は行 藤沢周平の「義民が駆ける」を読んだ感想とあらすじ(面白い!) 天保一揆、天保義民という風にいわれる荘内領民の藩主国替え阻止騒ぎを題材にした歴史小説。面白いのは集団としての百姓に主人公格を与えられていることである。それに対するのは、幕府の権力を握る老中・水野忠邦。そして、間に挟まれる形での荘内藩である。 2005.08.08 作家は行
作家や・ら・わ行 山本一力の「蒼龍」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメントやはり山本一力はうまい。そのうまさの源は、小説に向き合う姿勢にあるのだと思う。「蒼龍」はオール讀物新人賞受賞作。当時山本一力には借金二億円があった。その返済のために、起死回生の一発が作家になることだった。ベストセラーを出... 2005.07.11 作家や・ら・わ行
作家や・ら・わ行 山本一力の「大川わたり」を読んだ感想とあらすじ 覚書/感想/コメント池波正太郎、藤沢周平が亡くなったあとの時代小説を支える作家として、最も力量のある作家・山本一力。その処女作に当たる作品に加筆・訂正したのが本作。巻末の「あとがきにかえて」に書いてあることだが、山本一力が生まれて初めて最後... 2005.07.07 作家や・ら・わ行
作家は行 藤沢周平の「闇の穴」を読んだ感想とあらすじ 「闇の穴」は劇的とも言える終り方が印象的である。それは峰吉が最期に吐く科白「しろうとは、恐え」に集約されている。この科白の登場する部分には思わず唸ってしまった。ベストのタイミングで登場するのである。流石は藤沢周平である。 2005.07.04 作家は行
作家は行 藤沢周平「時雨のあと」の感想とあらすじは? 「闇の顔」の犯人は一体誰なのか。最後までわからず、そして、その犯人が意外な人物であることに思わず唸ってしまう作品。「鱗雲」では、二人の女性の対照的な結末が印象的な作品である。 2005.06.30 作家は行
作家は行 藤沢周平「時雨みち」の感想とあらすじは? 「帰還せず」と「滴る汗」は藤沢周平には珍しい公儀隠密もの。印象に残る作品は「山桜」と「亭主の仲間」。「山桜」が2008年に映画化されました。 2005.06.27 作家は行