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小説(江戸時代が舞台)

作家あ行

池波正太郎「剣客商売 第6巻 新妻」の感想とあらすじは?

シリーズ第六弾。本書の最大の読み所は「品川お匙屋敷」でしょう。結論から言えば、この話で秋山大治郎と佐々木三冬はめでたく結婚することになります。この物語は、佐々木三冬が危機に陥り、秋山大治郎がヒーローよろしく佐々木三冬の救出に向かうのですが、...
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池波正太郎「剣客商売 第5巻 白い鬼」の感想とあらすじは?

シリーズ第五弾。本作はバラエティに富んでいる短編になっています。盗賊が登場したりするところは、一瞬「鬼平犯科帳」を想像させてしまったり、大身旗本の醜聞につながるような出来事、大大名の屋敷内での不祥事...など盛りだくさんです。また、本作で見...
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池波正太郎「剣客商売 第4巻 天魔」の感想とあらすじは?

シリーズ第四弾。本書では秋山小兵衛をして怪物といわしめる笹目千代太郎という強敵、そして、無名ながら小兵衛と互角の技量を持ち合わせる人物が登場します。この二者との対決は本書の見所といえるでしょう。また、本書で「仕掛人」とおぼしき人物も登場して...
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池波正太郎「剣客商売 第3巻 陽炎の男」の感想とあらすじは?

シリーズ第三弾。秋山大治郎の仕草/仕様がだんだんと、父・小兵衛のそれに似てくるのが本作です。また、本作では小兵衛の顔の広さに負けず劣らず、大治郎の顔も広いことが分かります。やはり、諸国を巡る修行をしたためでしょう。そして、佐々木三冬の恋の対...
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池波正太郎「剣客商売 第2巻 辻斬り」の感想とあらすじは?

シリーズ第二弾。老境にさしかかり、暇をもてあましている小兵衛は何かと首をつっこんでみたくなります。そのこと自体に苦笑する思いなのですが、どうにもなりません。また、おはるとの夫婦生活も順調にきており、息・大治郎の剣客としての仕事も少しずつであ...
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池波正太郎「剣客商売 第1巻」の感想とあらすじは?

「鬼平犯科帳」「仕掛人・藤枝梅安」と並ぶ人気シリーズの第一弾。人物紹介的な巻ですが、シリーズ中の主要な人物の多くが登場している巻です。ですので、この巻を読まないと、この後のシリーズでの人物関係がわかりにくくなってしまう可能性があります。この...
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藤沢周平「静かな木」の感想とあらすじは?

あっという間に読み終わるような、ごくごく短い短編集である。最後の「偉丈夫」は、漆蝋を廻る国境の問題をテーマにしており、何となく「漆の実のみのる国」を彷彿させる。
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藤沢周平「用心棒日月抄 第4巻 凶刃」の感想とあらすじは?

同窓会的な内容である。十六年ぶりに再会する青江又八郎と佐知、細谷源太夫、相模屋吉蔵。それぞれに十六年の歳月が流れ、年相応に体つきが変わっている。時の残酷さを感じる内容でもある。
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藤沢周平「用心棒日月抄 第3巻 刺客」の感想とあらすじは?

上記の内容では、寿庵保方が放った刺客と青江又八郎/佐知との対決はあえて書かなかった。登場人物にもほとんど書いていない。この対決がどうなっているのかは本書で確認されたい。
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藤沢周平「用心棒日月抄 第2 孤剣」の感想とあらすじは?

人気シリーズの第二弾。何の因果でか、青江又八郎は再び浪人となってしまう。状況が前作とは異なるのは、公儀隠密に秘密の書類を取られないようにするという密命を帯びていることである。前作ではやむを得ない事情により脱藩した青江又八郎だが、今回は強制的に脱藩させられている。
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藤沢周平「用心棒日月抄 第1巻」の感想とあらすじは?

人気シリーズの第一弾。本作では常に主人公の近くで「忠臣蔵」の赤穂浪人側や吉良側の人間が動いています。その「忠臣蔵」の進行具合に合わせて、青江又八郎の近辺の状況も進行していきます。
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藤沢周平「彫師伊之助捕物覚え 第3巻 ささやく河」の感想とあらすじは?

一見単純そうな捕物帳であるが、随所に散りばめられているはずのヒントに気が付かずに、話は進んでいく。物語の後半から、徐々に話が転回し始め、物語の始まりの方で想定されていた流れとは別の方向に進んでいく。
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藤沢周平「彫師伊之助捕物覚え 第2巻 漆黒の霧の中で」の感想とあらすじは?

ハードボイルド小説としての要素がふんだんにある小説である。藤沢周平が海外のハードボイルド小説を読みあさったというのは有名な話しであるが、その読みあさった小説群がこの彫師伊之助捕物覚えシリーズに見事に還元されている。
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藤沢周平「彫師伊之助捕物覚え 第1巻 消えた女」の感想とあらすじは?

おようという行方不明になった娘を追っている内に、だんだんと深い闇の中に誘い込まれていく伊之助。江戸の暗黒街を描いており、江戸の深い闇は底の知れない程に深い。
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藤沢周平「天保悪党伝」の感想とあらすじは?

物語の構成は「闇の歯車」に似ている。本作では市井にうろつく六人の悪党を描いている。それぞれに一癖も二癖もある人間たちであるが、その反面人間味がある悪党でもある。そういう意味では真の悪党とは言い切れないのかもしれない。
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佐藤雅美「物書同心居眠り紋蔵 第6巻 四両二分の女」の感想とあらすじは?

今作ではいたずらっ子の文吉が登場しません。また、他の家族もほとんど登場しません。ですが、紋蔵の例繰方としての能力の高さが遺憾なく発揮されている作品です。いつも面倒を持ち込む沢田六平も実は紋蔵の能力を高く買っている節があるのを作品の端々で感じ...
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乙川優三郎「生きる」の感想とあらすじは?

直木賞受賞作を含む短編三作品。全てがテーマとしている事が暗い。最初は追腹、つまり藩主がなくなった後、切腹して藩主の元にゆくという行為の話。
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乙川優三郎「かずら野」の感想とあらすじは?

江戸時代も末期にさしかかる時代です。黒船の来航がそろそろの時代に、菊子という女性を主人公にした物語です。菊子は度々、幼馴染の菅井静次郎から救いの手をさしのべられていますが、その手を握る事はなく、泥沼の人生を歩む事になります。この泥沼は、富治...
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藤沢周平「市塵」の感想とあらすじは?

五代将軍綱吉と八代将軍吉宗の間にいた二人の将軍・家宣と家継を支えた新井白石の物語。新井白石は結局、吉宗には用いられることなく、市井に下ることになる。
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藤沢周平「闇の歯車」の感想とあらすじは?

職人のような作品を作る事が多い藤沢周平としては、意外に派手な印象がある。だから、一度読んでしまうと、はっきりと粗筋が頭に残ってしまう。そういう意味では映像化しやすい内容だとも言える。