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小説(江戸時代が舞台)

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池波正太郎「鬼平犯科帳 第7巻」の感想とあらすじは?

〔笹や〕のお熊婆さんが登場するのがこの巻。婆さんのくせに伝法なしゃべりをし、男勝りで、茶目っ気のある憎めないキャラクターなのである。

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池波正太郎「鬼平犯科帳 第6巻」の感想とあらすじは?

主立った登場人物が登場しつくし、登場人物が落ち着いてきている。本作で印象に残るのが、「大川の隠居」である。火付盗賊改方に盗っ人が入り込み、その盗っ人と平蔵の駆け引きがとても面白い作品である。

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池波正太郎「鬼平犯科帳 第5巻」の感想とあらすじは?

腕利きの同心・沢田小平次が登場し、前作で捕まった大滝の五郎蔵が密偵として活躍をし始める。また、本作で網切の甚五郎、霧の七郎との因縁に決着がつく。そういう意味で、一段落するのが本作である。

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池波正太郎「鬼平犯科帳 第4巻」の感想とあらすじは?

本作でまた重要な密偵が登場した。おまさと大滝の五郎蔵の二人である。これで、鬼平犯科帳の前半の重要な配役がだいぶ出そろった。おまさと平蔵の関係は、本作でも軽く触れられているが、今後もさらに多く語られることになる。

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池波正太郎「鬼平犯科帳 第3巻」の感想とあらすじは?

平蔵が京へ旅をする期間を描いている。京の寺に父・宣雄の墓があるため、墓参りに行く旅である。道中を供するのが木村忠吾である。忠吾が神妙に平蔵の供をするわけがなく、方々で遊んではしくじって、とうとうこの旅で平蔵に全く頭が上がらなくなってしまう。

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池波正太郎「鬼平犯科帳 第2巻」の感想とあらすじは?

本書、第二話「谷中・いろは茶屋」で同心の中でも憎めない登場人物の木村忠吾が初登場する。本書では二話で主要な役割を果たす。また、小房の粂八と相模の彦十は密偵として板に付き始めてきているようである。

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池波正太郎「鬼平犯科帳 第1巻」の感想とあらすじは?

記念すべき「鬼平犯科帳」の第一巻である。時代は、田沼時代が過ぎ去り、松平定信が老中の時代。本書で、今後しばらくの密偵の中心となる、相模の彦十と小房の粂八が登場する。二人ともまだ本格的に密偵としての活動はしていないのだが...。

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池波正太郎「乳房」の感想とあらすじは?

時代の順番からいって、「鬼平犯科帳」の一巻よりも前になる。まだ、長谷川平蔵宣以が〔火付盗賊改方〕の頭になっていない頃から話しが始まり、やがて、〔火付盗賊改方〕の頭になった後までの期間を書いている。

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佐藤雅美「半次捕物控 第2巻 揚羽の蝶」の感想とあらすじは?

江戸の岡っ引が、頼まれて参勤交代の人足として遠方に赴いて、さらに複雑な事件に巻き込まれていく物語です。参勤交代の様子が描かれている小説自体が非常に珍しいのではないでしょうか。殿様の食事を担当する料理人がいるばかりでなく、専用のトイレ、つまり...
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佐藤雅美「半次捕物控 第1巻 影帳」の感想とあらすじは?

題名からして、謎かけです。『影帳』とは一体何なのか?最後まで読めば分かるのですが、実ははじめの段階から、それとなく伏線がはられています。読み終えた段階で気が付くのですが、本書の最初から、やたらに博奕に関する事柄が多いです。これは最大のヒント...
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佐藤雅美「啓順凶状旅」啓順1の感想とあらすじは?

本書は渡世人による股旅ものです。この渡世人が元医者であるという特殊な設定になっているのが、本書の特徴でしょう。当時の医療の状況がよく分かるように、それぞれ病状のことなる病人が出てきます。啓順は当時の本道といわれる内科専門医であり、薬等の調合...
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佐藤雅美「縮尻鏡三郎 第1巻」の感想とあらすじは?

連作短編と考えるべきなのでしょうが、物語の構成が複雑に出来ており、その分読み応えがある本のため、長編として捉えました。一つには「長﨑会所五冊物」を巡る謎が、本書の最初から最後の最後までつきまといます。この「長﨑会所五冊物」に書かれている謎と...
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佐藤雅美「手跡指南神山慎吾」の感想とあらすじは?

元筆頭家老の嫡男で、故あって手習塾の師匠をしている神山慎吾。主家の臼隈藩との関わりは無くなったと思っている矢先に、藩の権力闘争に巻き込まれてしまいます。次から次へと変化していく慎吾の周辺の状況。それに戸惑いつつも、一生懸命にしがみついていく...
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藤沢周平「人間の檻 獄医立花登手控え 第4巻 」の感想とあらすじは?

最終巻である。登とおちえの関係が最終的にどうなるのかは本書の最後まで読んで頂ければわかる。本書では久しぶりに新谷弥助が登場する。そして、初めてといっていいくらい登と一緒に捕物に関わる。
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藤沢周平「愛憎の檻 獄医立花登手控え 第3巻」の感想とあらすじは?

おちえとの関係がだんだんと親密になっていくのが、この巻である。それはそうとして、前作まで頻繁に登場した新谷弥助が、今作では登場しないのが寂しい。登と二人で組んでの捕物が見られると、面白いのだが。
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藤沢周平「風雪の檻 獄医立花登手控え 第2巻 」の感想とあらすじは?

前作までは、遊びに遊んでいたおちえが遊びを止め、しおらしくなっている。登のことも登兄さんと呼ぶようになり、そのことには満足している登だが、今度は新谷弥助の素行が怪しくなってきた。どうやら変な連中の用心棒まがいのことをしているらしい。
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藤沢周平「春秋の檻 獄医立花登手控え 第1巻」の感想とあらすじは?

叔父の所に居候となっている立花登。志は高く、医学を賢明に学ぶために江戸に出てきたはいいが、頼みとしていた叔父は酒飲みの怠け者。叔母はそんな叔父をどうしようもなく思い、登をまるで下男のごとく扱い、従妹のおちえは美しいものの、高慢な態度で登に接する。
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池波正太郎「剣法一羽流」の感想とあらすじは?

この短編集が書かれたのは池波正太郎が直木三十五賞を受賞したすぐ後くらいです。「冬の青空」「小泉忠男の手」「土俵の人」の三作は昭和の時代を舞台にしたもので、池波正太郎の作品の中では数少ない現代の市井を描いた作品です。「闇討ち十五郎」では小杉十...
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池波正太郎「若き獅子」の感想とあらすじは?

平均すると短編あたり三〇頁を下回る極めて短い短編集です。そのため、内容の紹介はかなり割愛させて頂きました。池波正太郎の作品群の中では数少ない(それなりには書いているのですが)歴史上の人物を扱った作品集。どちらかといえば、小説というよりは、エ...
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池波正太郎「殺しの掟」の感想とあらすじは?

本作で注目なのは、『仕掛人・藤枝梅安』でお馴染みの音羽の半右衛門の過去が分かる点であろう。"強請"で、どのように香具師の元締となったかが書かれている。