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小説(江戸時代が舞台)

作家さ行

佐伯泰英の「吉原裏同心 第1巻 流離」を読んだ感想とあらすじ

のっけから、話がせわしない印象がある。豊後岡藩の馬廻役の神守幹次郎が納戸頭を務める藤村壮五郎の女房汀女とともに逐電する。この逐電する神守幹次郎と汀女が本シリーズの主人公となる。
作家か行

北原亞以子の「深川澪通り木戸番小屋 第4巻 夜の明けるまで」を読んだ感想とあらすじ

本作では、すべての短編が女性が主人公となっている。もちろん、この主人公に絡んで、笑兵衛とお捨の夫婦が登場するのだが、しつこく絡むというのではない。ほどよい距離を置いて接するのだ。これは、今までのこのシリーズ通りである。
作家さ行

佐伯泰英の「異風者」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント異風者は「いひゅもん」と読む。肥後熊本には「もっこす」という言葉がある。一本気でこうと決めたらテコでも動かない頑固一徹で無骨な人柄を指したもの。曲がったことが大嫌いで正義感が強く、反骨精神を持っている人のことでもあるが、...
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飯嶋和一「雷電本紀」の感想とあらすじは?

表立ってというわけではなですが、物語の根底に渦巻く怨念というか怒りというものが、ページをめくる毎に伝わってきます。それは決して粘着質なドロドロとしたものではなく、淡々と語られる物語の裏に脈々と流れる地下水のようなものです。それが静かな分だけ...
作家た行

鳥羽亮の「三鬼の剣」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント剣豪ヒーローものとミステリーがミックスされた作品。時代小説はもともとミステリーと相性がいい。それは、岡本綺堂の半次捕物帳から始まるように、連綿と続く捕物帳の系譜が大きな役割を果たしている。一方で、時代小説にはチャンバラも...
作家さ行

佐伯泰英の「密命 第17巻 初心-密命・闇参籠」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ十七弾。前作が父・惣三郎を主人公とした物語であったのに対して、今回は清之助が主人公となっている。柳生を出発した清之助は、京を一気に通り抜け、若狭湾まで出ている。若狭小浜藩に入り、最初から事件に遭遇する。そして、越...
作家さ行

佐伯泰英の「密命 第16巻 烏鷺-密命・飛鳥山黒白」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ十六弾。冒頭、清之助が登場するが、今回は惣三郎が主役。所々で清之助が登場するが、基本的には柳生の里からどう移動しているかといった内容である。もちろん、ただ単に移動だけしているわけではないが...。一方、約一年ぶり...
作家あ行

宇江佐真理の「あやめ横丁の人々」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントいわくつきの「あやめ横丁」。そんな横丁に逃げ込んできた旗本三千石の三男、紀藤慎之介もある事情を抱えていた。この「あやめ横丁」のあやめは、花のあやめではない。それが何なのかは本書に書かれているが、何となく想像はつくだろう。...
作家さ行

佐伯泰英の「鎌倉河岸捕物控 第11巻 代がわり」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第十一弾。題名を見て、とうとう宗五郎が隠居して政次が金座裏の親分になるのか、すると、この作品で政次としほが祝言を挙げるのだな、と思ってしまったが、そういうわけではなかった。が、近いうちにそうした気配になりそうだ。...
作家あ行

宇江佐真理の「深尾くれない」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント「雖井蛙流平法」を興した深尾角馬を描いた小説。後妻のかの、娘のふきの二人の女性の視点から描かれている。「雖井蛙流平法」の名は知っていた。きっとカエルのようながに股で構えるか、カエルのように飛んだりするからそう名づけられた...
作家や・ら・わ行

山本周五郎の「正雪記」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント慶安四年(一六五一)に由井正雪の乱ともいわれる慶安の変を起こし駿府にて自害した由井正雪を主人公とした小説。駿府に生まれ、紺屋のせがれという説もあるが、はっきりとしたことは分かっておらず、事件以前の半生は詳しくは分かってい...
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佐藤雅美の「縮尻鏡三郎 第2巻 首を斬られにきたの御番所」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント婿となった三九郎。これが太平楽を絵に描いたような男で、小普請入したまま就職活動に熱心でない。挙げ句の果てに色々なトラブルに巻き込まれる。隙が多すぎるのだ。だから、娘の知穂は半分愛想を尽かしている。当然、鏡三郎としても娘夫...
作家さ行

佐伯泰英の「居眠り磐音江戸双紙 第22巻 荒海ノ津」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第二十二弾予想通り、箱崎屋次郎平の誘いを受け、博多に立ち寄った磐音とおこん。平穏無事に博多観光というわけにも行かず、なぜか騒ぎに巻き込まれてしまう。しかし、博多の逗留もそう長くはなく、今津屋のお佐紀が子供を産むま...
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池波正太郎の「夜明けの星」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント「仕掛人・藤枝梅安」シリーズと表裏一体をなす作品といっていいかもしれない。「仕掛人・藤枝梅安」シリーズでは暗黒街の顔役として大坂の白子屋菊右衛門が重要な役割を担っているが、本作ではもう一人の暗黒街の顔役・羽沢の嘉兵衛が重...
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京極夏彦の「嗤う伊右衛門」を読んだ感想とあらすじ(映画の原作)(面白い!)

第二十五回泉鏡花文学賞受賞作品。伝奇や幻想話というのは好きであるが、怪談やホラーというのは苦手である。だから積極的に読む気がしない。映画などに至っては見る気すらない。

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佐藤雅美の「江戸繁昌記 寺門静軒無聊伝」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント寺門静軒は江戸時代の儒学者。江戸後期に生まれる。江戸駿河台に克己塾を開き、著書の「江戸繁昌記」がベストセラーとなるものの、風俗を乱すものとして水野忠邦による天保の改革によって、江戸追放となり、各地を流転する。これを審議し...
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佐伯泰英の「古着屋総兵衛影始末 第11巻 帰還!」を読んだ感想とあらすじ

このシリーズの最終巻です。あとがきでは第一部の幕を下ろす、となっていますので、新シリーズの予感です。新シリーズでは、六代将軍徳川家宣の時代の間部詮房、新井白石、荻原重秀といったところを敵役にするのかもしれません。
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佐伯泰英の「古着屋総兵衛影始末 第10巻 交趾!」を読んだ感想とあらすじ

題名の「交趾」は「こうち」と読みます。交阯とも書くことがあります。また、「こうし」と読むこともあります。前漢から唐にかけて置かれた中国の郡の名称で、現在のベトナム北部ソンコイ川流域地域を指します。
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佐伯泰英の「古着屋総兵衛影始末 第9巻 難破!」を読んだ感想とあらすじ

二度目の航海に出発した大黒丸に危難が迫ろうとしています。そのことを知る船大工の箕之吉の行方を捜して総兵衛らと柳沢吉保の手下が動き出します。そして、大黒丸に乗り込んだ総兵衛はこの航海で最大のピンチを迎えます。鳶沢一族の命運はどうなるのでしょうか?
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佐伯泰英の「古着屋総兵衛影始末 第8巻 知略!」を読んだ感想とあらすじ

今回は分家の孫娘るりが鳶沢一族に危難をもたらします。信之助と一緒になったおきぬの代りに江戸にのぼってきたるりですが、鳶沢村でのびのびと育ったせいか、細かいところでの配慮に欠けるところがあります。そんな中で起きた事件が鳶沢一族を窮地に陥れていきます。