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大御所時代

作家さ行

佐伯泰英の「夏目影二郎始末旅 第12巻 鵺女狩り」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第十二弾舞台は伊豆のお遍路。立ちはだかるのは妖怪の鵺(ぬえ)。ちなみに題名は「ぬえめがり」である。鵺というのは、顔は猿、胴体は狸、手足は虎、尻尾は蛇でトラツグミのような声で鳴くという伝説の妖怪である。鳴き声は聞く...
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風野真知雄の「大江戸定年組 第4巻 下郎の月」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント大江戸定年組の三人。夏木は「わし」、仁左衛門は「あっし」、藤村は「おいら」と話す。言われてみれば、そうだった。細かいところにも気を遣っている。前作で七福堂を潰してしまった仁左衛門の息子・鯉右衛門。仁左衛門の気持ちもどん底...
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風野真知雄の「大江戸定年組 第3巻 起死の矢」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント前作で倒れてしまった夏木権之助。中風、つまりは脳卒中などの脳血管障害である。中は「あたる」と読むので、つまりは「風にあたる」ということになる。が、なんで「風にあたる」と脳血管障害を起こすのかわからないが、東洋医学ではそう...
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風野真知雄の「大江戸定年組 第2巻 菩薩の船」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント隠居の三人が借り受けて、「初秋亭」と名づけた仕舞屋。茶室のようであるが、茶室や炉があるわけではない。ここを作った主は、茶をやらず俳諧の趣味もなかったという。ただ、笛を吹くのが好きだったという。壁やふすまのところどころに、...
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風野真知雄の「大江戸定年組 第1巻 初秋の剣」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメント家督を譲った三人の隠居。藤村慎三郎と夏木権之助、七福仁左衛門。藤村慎三郎は元北町奉行所の定回り同心。神陰流を学び、三羽烏の一人といわれたこともある。夏木権之助は三千五百石の旗本。男っぷりもよく、上背もある。だが、気が弱い...
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佐伯泰英の「酔いどれ小籐次留書 第8巻 竜笛嫋々」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第八弾。前作で天涯孤独となった駿太郎。預けていたおりょうのところに小籐次が出かけるところから事件が始まる。おりょうに縁談が持ち込まれたのだが、この相手が怪しい。よからぬ噂がたんとあるのだ。そうこうしている内に、お...
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佐伯泰英の「酔いどれ小籐次留書 第7巻 子育て侍」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第七弾。前作最後で「駿太郎、縁あって赤目小籐次が育てることと相成った」ということで、赤子の駿太郎を育てることになってしまった小籐次。駿太郎は方々でかわいがられ、その様子が微笑ましい。だが、この駿太郎は老中・青山忠...
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佐伯泰英の「酔いどれ小籐次留書 第6巻 騒乱前夜」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第六弾。水戸藩主斉修にも認められ、評判が高くなった小籐次の行灯。それを水戸藩でつくる指導をするために水戸へ船で向かう。この船で一緒になるのが間宮林蔵。小籐次と会った時は四十三歳。江戸時代後期の冒険家で、地理学者伊...
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佐伯泰英「酔いどれ小籐次留書 第5巻 孫六兼元」の感想とあらすじは?

シリーズ第五弾。追腹組の姿があまり見られなくなり、小籐次の周辺は穏やかな日々が...続くはずもなく、相変わらず事件に巻き込まれます。本作では様々な名刀が登場します。まずは、芝神明の雨斬丸。芝神明は三縁山増上寺の大門の北側にあります。飯倉神明...
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佐伯泰英の「酔いどれ小籐次留書 第4巻 一首千両」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第四弾。今回は追腹組だけでなく、阿呆な分限者たちが賭け事で赤目小籐次の首を狙う。一首千両の賭けである。追腹組にしてみれば、武士の面子を賭けてでも、小籐次の首を分限者たちよりも先に挙げなければならない。余計な刺客が...
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佐伯泰英の「酔いどれ小籐次留書 第3巻 寄残花恋」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第三弾。題名の「寄残花恋」は「のこりはなよするこい」と読む。「寄残花恋」は「葉隠れに散りとどまれる花のみぞ忍びし人に逢ふ心地する」という西行法師の「山家集」の恋の歌をさらに凝縮した言葉。この葉隠れの歌から「葉隠聞...
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佐伯泰英の「酔いどれ小籐次留書 第2巻 意地に候」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第二弾。前作から数ヶ月後。前作の最後で、「これは一体どうやってシリーズ化になっていったのだろう?」と首をひねってしまったのだが、なるほど、こうきたのですね。前作で赤目小籐次一人に御鑓を拝借され、藩の面目を丸つぶれ...
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佐伯泰英「酔いどれ小籐次留書 第1巻 御鑓拝借」の感想とあらすじは?

赤目小籐次は五尺一寸(一五三センチ)。禿げ上がった額に大目玉で団子鼻、両の耳も大きい。特徴的すぎる容姿である。はっきり言って格好のいいヒーローではない。
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佐伯泰英の「吉原裏同心 第7巻 枕絵」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第七弾。復権はあり得ないにもかかわらず蠢く田沼派の残党たち。その牙は老中になったばかりの松平定信の側室に向かった。前作では幹次郎が旅に出たが、今回は汀女も一緒の旅である。同行者は番方の仙右衛門と、山口巴屋の手代か...
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佐伯泰英の「吉原裏同心 第3巻 見番」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第三弾。題名の「見番(けんばん)」とは女芸者、幇間などの運営業務を請け負っている総合窓口をいうらしい。この見番が吉原を牛耳ろうとして策動するところから今回の題名となっている。裏で糸を引いているのは一橋治済。どうや...
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佐伯泰英の「鎌倉河岸捕物控 第5巻 古町殺し」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第五弾前作までで、しほ、政次、亮吉、彦四郎を主人公とする話が終わった。で、今回は、金座裏の宗五郎が主人公。とはいっても、いつも活躍しているので、何となくぴんとこない。それに、宗五郎が主人公というよりは宗五郎もそう...
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佐伯泰英の「夏目影二郎始末旅 第11巻 秋帆狩り」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第十一弾題名の「秋帆狩り」をみて、えっ?影二郎が高島秋帆を狩るのか?と思ってしまいそうだが、そうではない。この「狩る」は、影二郎が「狩る」のではない。では一体誰が...最近はずっとあかが登場する。賢く頼もしいあか...
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佐伯泰英の「夏目影二郎始末旅 第10巻 役者狩り」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第十弾副題はいつもの通り「夏目影二郎始末旅」だが、今回は旅がない。つまり江戸から出ないのである。また題名も「役者狩り」とあるが、役者を狩るというわけではない。どちらかというと、役者というキーワードにシリーズの「狩...
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佐伯泰英の「夏目影二郎始末旅 第9巻 奸臣狩り」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第九弾大きき二つの物語がある中編連作といった趣。ちょっとした転換期といった感じでもある。最初は、草津に湯治に出かけた影二郎一行が、国定忠治捕縛に関連した八州廻りの動きに巻き込まれるというもの。ここでは、いよいよ追...
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佐伯泰英の「夏目影二郎始末旅 第8巻 鉄砲狩り」を読んだ感想とあらすじ

覚書/感想/コメントシリーズ第八弾新たに老中となる信濃藩主の真田信濃守幸貫。この真田信濃守幸貫であるが、幕末の名君の一人で、松平定信の次男である。この人物の登場は、二年後に失脚する水野忠邦を見据えてのことか。この水野の失脚の時に、妖怪こと鳥...